乾ノリ細菌数の削減


[要約] 乾ノリ細菌数削減を目的として、乾ノリ加工工程の調査を行った。調査の結果、加工工程で使用する特定の器具からの細菌が付着し、乾ノリ細菌数が増加していた。これら器具の適切な洗浄により汚染が軽減できることが分かった。

熊本県水産研究センター・利用加工研究部

[連絡先]0964-56-5111

[推進会議]水産利用加工

[専門]加工流通技術

[対象]のり

[分類]普及


[背景・ねらい]

 最近、消費者の食の安全性に対する意識が強くなってきている。乾ノリ市場においても、商社から細菌数低減の要望が出されてきている。そこで、乾ノリの細菌数削減のための加工工程改善を目的とした調査・試験を行った。

[成果の内容・特徴]

(1)ノリ漁期(11月-3月)の後半(1月以降)に細菌数が増加することが分かった。

(2)漁期後半に、加工工程の最後の三段階(すき工程、スポンジ脱水工程、乾燥工程)での細菌数増加が顕著になることが分かった(図1)。

(3)すき工程、乾燥工程の汚染源は、すき工程以降からノリを運ぶ「みす」と呼ばれる部材であり(図2−1図2−2)、スポンジ脱水工程での汚染源は、この工程で使用するスポンジと呼ばれる脱水用の部材であることが分かった。

(4)みすからの細菌汚染が、乾ノリの細菌数に特に大きく影響しており、みすの細菌数を104個/cm2以下にすれば、乾ノリの細菌数はほぼ105個/g台以下(削減目標値)となることがわかった(図3)。

[成果の活用面・留意点]

 調査・試験より得られた乾ノリ細菌数削減のための対策を生産者用の簡易マニュアルとしてまとめた。今後、このマニュアルを各生産者に配布し、成果の普及を図る予定である。また、継続して調査を行い、このマニュアルの有効性を確認する必要がある。

[具体的データ]

図1 製造工場における細菌数変化

図2-1 ノリが載せられる前のみす

図2-2 ノリが載せられた後のみす

図3 みす表面の細菌数と乾ノリ細菌数の関係


[その他]

研究課題名:ノリ養殖総合対策試験

予算区分:県単

研究期間:平成11-15

研究担当者:村岡俊彦

発表論文等:なし