熊本県版トラフグ養殖マニュアルの発刊


[要約]適正な管理及び給餌による健康的なトラフグ養殖方法を養殖業者に提示し、普及する目的で、トラフグ養殖マニュアルを作成した。本書は、これまでの研究成果を中心に、既往の知見や優良なトラフグ養殖業者の養殖方法を整理・再検討したものである。

熊本県水産研究センター・養殖研究部

[連絡先]0964-56-5111(内線205)

[推進会議]西海ブロック

[専門]水産増養殖

[対象]トラフグ

[分類]普及


[背景・ねらい]

 平成8年に起こったトラフグ養殖でのホルマリン使用が問題となり、食品の安全性のイメージ回復や、環境に与える影響が心配されることなどから、熊本県では「ホルマリンを使用しないトラフグ養殖の実現」に向け、薬剤開発をはじめ各種の研究に取り組んできた。

 熊本県版トラフグ養殖マニュアルは、これまでの研究成果を中心に、既往の知見や優良なトラフグ養殖業者の養殖方法を整理・再検討し、現時点で最良と思われる適正な養殖管理技術を養殖業者へ提示し、普及することを目的とした。

[成果の内容・特徴]

(1)トラフグの生理・生態、トラフグの餌・給餌管理、歯切り方法、放養密度などの基本 的な管理、トラフグの病気とその対策など総合的な養殖方法をA4版121ページ冊子形式で詳しく記述した。

(2)トラフグ養殖を行う上で養殖業者が疑問に思ったことがすぐに分かるような構成と、 多くの写真により、養殖業者が自分のトラフグと比較できるよう工夫を行った。

(3)月別の管理の要点を、トラフグの成長に基づき整理した管理スケジュール「トラフグ養殖プログラム」(A3版 折り込み6ページ)を添付した。

[成果の活用面・留意点]

(1)本マニュアルを通じてトラフグ養殖が「非常に難しい」もので、その成功の鍵は「トラフグを良く知り、養殖技術を熟知すること」を養殖業者に理解させる。

(2)本マニュアルは現時点での最良の技術を提示したものであり、更に改良・改善の余地があること。今後は、更に新しい技術(新薬、ワクチンなど)を開発・導入し、より良い技術を養殖業者とともに目指していくために活用したい。

[具体的データ]

図1 トラフグ養殖マニュアル表紙

図2 マニュアル−歯切りについて(60〜61頁)

図3 養殖プログラム一例


[その他]

研究課題名:魚類養殖対策試験、トラフグ養殖緊急対策試験、環境調和型魚類養殖育成技術開発試験、持続的養殖生産推進事業【普及】

予算区分:県単、国庫補助

研究担当者:鮫島 守・中野平二・那須博史・藤田忠勝・平岡政宏・木村武志