大型クラゲ情報

平成30年11月 5日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国際フェリー調査結果等)について-第2報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 黄海における国際フェリー(韓国・仁川-中国・連雲港)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年7月10日~13日
  結果 黄海全域における出現量(平均密度)0.0013個体/100m2
2) 実施期間 平成30年7月24日~27日
  結果 黄海全域における出現量(平均密度)0.00085個体/100m2
3) 実施期間 平成30年8月22日~24日
  結果 黄海全域における出現量(平均密度)0.00008個体/100m2
4) 実施期間 平成30年9月19日~21日
  結果 黄海全域における出現量(平均密度)0.0008個体/100m2

 今年最大の出現量は7月上旬の0.0013個体/100m2で、昨年の結果(0.012個体/100m2)より少なく、出現のピークが見られなかった。

(2) 対馬海峡における国際フェリー(博多-釜山航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年7月10日
  結果 対馬海峡東水道で20個体、西水道で15個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.0011個体/100m
2) 実施期間 平成30年7月24日
  結果 対馬海峡東水道で1個体、西水道で2個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.000098個体/100m
3) 実施期間 平成30年8月 7日
  結果 対馬海峡東水道で8個体、西水道で2個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.00033個体/100m2
4) 実施期間 平成30年8月21日
  結果 目撃なし。 5) 実施期間 平成30年9月 4日
  結果 対馬海峡東水道で5個体、西水道で8個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.00043個体/100m2
6) 実施期間 平成30年9月19日
  結果 対馬海峡東水道で2個体、西水道で6個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.00026個体/100m2
7) 実施期間 平成30年10月 2日
  結果 対馬海峡西水道で4個体を目撃。対馬海峡全域における出現量(平均密度)0.00013個体/100m2

 今年最大の出現量は0.0011個体/100m2で、昨年の結果(0.000065個/100m2)より多かったが、大発生年と比べ低い水準だった。東水道で比較的多く目撃された。
※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。

(3) 日本海東北海域におけるフェリーによる目視調査結果※2

1) 実施期間 平成30年10月 3日
  調査海域 舞鶴港~小樽港
  結果 青森県津軽半島沖で1個体を目撃。
2) 実施期間 平成30年10月10日~11日
  調査海域 新潟港~秋田港~苫小牧港
  結果 青森県津軽半島沖で1個体を目撃。

 昨年(2回の観測で計3個体目撃)と同様に目撃数は少なく、低い水準だった。

(4) 日本海における調査船による調査※2

  実施期間 平成30年9月5日~14日
  調査海域 日本海中部海域(隠岐諸島~能登半島沖合)の25地点
  調査内容 中層トロール網による採集・計量魚探・目視調査、海洋環境調査
  結果 中層トロール網による採集:0個体。曳網中目視:2個体。航走中目視:7個体。傘径は30~80cm。

 昨年(採集:0個体、曳網中目視:2個体、航走中目視:13個体)と同様に分布量は少なく、低い水準だった。
※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、国立研究開発法人水産研究・教育機関が実施。

(5) 日本沿岸水域における出現の確認※3

  • 平成30年6月12日に長崎県対馬市峰町東部定置網(1個体、傘径30cm)と壱岐市芦辺町定置網(1個体、傘径50cm)で出現を確認した:対馬・壱岐の定置網で今年初めての出現。
  • 平成30年6月14日に石川県輪島定置網で出現を確認した(1個体、傘径30cm):本州の定置網で今年初めての出現。
  • 平成30年6月21日に長崎県五島市三井楽町定置網で出現を確認した(4-6個体、傘径30-60cm):五島の定置網で今年初めての出現。
  • 平成30年9月7日に新潟県沖水深70mの底びき網で出現を確認した(1個体、傘径50cm):能登半島以東の日本海で今年初めての出現。
    • ※3.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日  
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日

2.今年の発生状況のまとめ

 大型クラゲによる漁業被害は夏季から秋季にかけて発生しますが、9月に行われた日本海の調査船調査では中層トロール網で大型クラゲは採集されず、対馬海峡及び日本海東北海域のフェリー調査でも目撃された大型クラゲは少量でした。これらのことから、今年度の日本周辺海域における大型クラゲの出現量は昨年同様に非常に少なく、大型クラゲの大量出現の可能性はこれからも極めて低いと考えられます。一方、大型クラゲの発生域である黄海では例年7月に分布量が最大となりますが、今年は昨年よりも十分の一程度の最大分布量に留まり、その後も低い状況が続きました。今年は発生量及び日本周辺域における出現量ともに低い水準に留まったと考えられます※4

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
日本海区水産研究所         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

本件照会先:
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
研究推進部 次長 桑原 TEL 045-227-2714
日本海区水産研究所 資源環境部長 渡邊 TEL 025-228-0587