大型クラゲ情報

令和2年10月30日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国内フェリー調査結果等)について-第3報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 対馬海峡東水道における国内フェリー(博多-対馬航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和2年9月15日~9月16日
  結果 対馬海峡東水道で63個体(傘径40~100cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)は0.0016個体/100m2
2) 実施期間 令和2年10月6日~10月7日
  結果 対馬海峡東水道で3個体(傘径80~90cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)0.00007個体/100m2
3) 実施期間 令和2年10月20日~10月21日
  結果 対馬海峡東水道で3個体(傘径50~70cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)0.00007個体/100m2

 対馬海峡東水道の分布密度は、前回(前回(8月31~9月1日)の結果は0.00003個/100m2、昨年同時期(10月1日)の結果は0個。/100m2
※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学・東京海洋大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。

(2)日本海東北海域におけるフェリーによる目視調査結果※2

1) 実施期間 令和2年10月13日
  調査海域 舞鶴港~小樽港
  結果 秋田沖で1個体、北海道沖で5個体(傘径60~100cm)を目撃。
2) 実施期間 令和2年10月15日
  調査海域 秋田港~新潟港
  結果 新潟沖で1個体(傘径60cm)を目撃。

(3)日本海における調査船による調査※2

  実施期間 令和2年9月5日~24日
  調査会域 日本海中部海域(隠岐諸島~能登半島沖合)の27地点
  調査内容 中層トロール網による採集・計量魚探・目視調査、海洋環境調査
  結果   中層トロール網による採集9個体、曳網中目視5個体、航走中目視70個体。傘径は40~130cm。

  昨年同期の結果は採集0個体、曳網中目視0個体、航走中目視6個体。

※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、国立研究開発法人水産研究・教育機構が実施。

(4) 日本沿岸水域における出現の確認※3

  • 令和2年6月16日に長崎県対馬市豊浦町志多浦定置網で未同定個体を確認した(2個体、傘径20cm)。その後、6月23日~29日にかけて対馬各地の定置網で少数の未同定個体を確認した(合計7個体、傘径15~40cm)。
  • 令和2年7月6日に長崎県対馬市豆酘埼定置網で出現を確認した(20個体、傘径20~40cm):対馬の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年7月15日に島根県隠岐の島町定置網で出現を確認した(2個体、傘径50cm):隠岐の島の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年7月26日に島根県松江市美保関町定置網で出現を確認した(3~4個体、傘径50~60cm):本州の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年8月5日に石川県輪島市定置網で出現を確認した(1個体、傘径50cm):今年初めて能登半島に到達。
  • 令和2年8月20日に秋田県男鹿市定置網で出現を確認した(1個体、傘径35cm):秋田県の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年8月24日に岩手県久慈市定置網で出現を確認した(8個体、傘径50cm以下):太平洋側の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年9月5日に北海道島牧村定置網で出現を確認した(5個体、傘径不明):北海道の定置網で今年初めての出現。
  • 令和2年9月6日に島根県隠岐の島町定置網で大量出現を確認した(300個体)。
  • 令和2年9月15日に長崎県対馬市豊玉町峰定置網で大量出現を確認した(700個体)。
  • 令和2年10月1日に石川県輪島市門前定置網で大量出現を確認した(400個体)。
  • 令和2年10月16日に北海道斜里町文吉湾付近で出現を確認した(1個体、傘径60cm):オホーツク海で今年初めての出現。
    • ※3.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日  
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日
      平成30年 6月12日
      令和元年 6月13日

2.今後の調査計画等

 今年度は、対馬海峡西水道の韓国寄りから日本海に大量の大型クラゲが流入していると考えられます※4。その多くは日本海の沖合を北上していますが、一部は日本沿岸に接近して隠岐諸島、能登半島等で散発的に大量出現しています。沖合を北上したクラゲは北海道沖を北上するとともに津軽海峡を通過して太平洋の北海道~東北沖に広範囲に出現しています。また、9月上旬の台風10号の通過に伴い流況が変化し、一時的に対馬西岸に非常に大量のクラゲが出現するとともに対馬海峡東水道でも数十個体の出現がありましたが、現在はほぼ収束しています。今後大型クラゲの出現は漸減していくものと考えられますが、現在でも日本海中部~北部の沖合域にまとまった量の大型クラゲが分布していると推定され、今後の流況の変化によっては日本沿岸域に接近してくる可能性がありますので、今後の推移に注意が必要です。今後、引き続き日本周辺海域における大型クラゲの出現状況をモニタリング※5し、出現状況に関する情報提供※6を行ってまいります。

※4.韓国国立水産科学院公開情報
※5.主な大型クラゲ出現状況調査の実施予定(11月)
(国内フェリーによる目視調査)  令和2年11月中旬:博多−対馬間の国内フェリーによる目視調査
※6.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
大型クラゲ関連情報         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

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水産技術研究所 企画調整部門 児玉 TEL 045-788-7964
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