大型クラゲ情報

令和3年7月16日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国内フェリー調査結果等)について-第1報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 東シナ海における調査船による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和3年6月14日~20日
2) 結果 東シナ海西部の18地点での出現量(平均密度)0.025個体/100m2
 昨年同時期の結果(0.065個体/100m2)より少ない。

(2) 対馬海峡における国内フェリー(博多-対馬航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和3年7月6日~7日
2) 結果 対馬海峡東水道で50個体(傘径20~60cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)は0.0013個体/100m2
 昨年同期の結果(東水道で0.00053個体/100m2)より多い。
※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学・東京海洋大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。

(3) 日本沿岸水域における出現の確認※2

  • 令和3年6月15日に長崎県対馬市豊玉町廻定置網で未同定個体を確認した(1個体、傘径40cm)。その後、6月16日~18日にかけて対馬各地の定置網で少数の未同定個体を確認した(合計5個体、傘径20~30cm)。
  • 令和3年6月24日に長崎県対馬市美津島町高浜定置網で同定個体を確認した(1個体、傘径35cm):対馬の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年6月27日に長崎県壱岐市芦辺町箱崎定置網で出現を確認した(1個体、傘径30cm):壱岐の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年6月28日に長崎県対馬市豊玉町志多浦定置網で出現を確認した(50個体、傘径30cm):今年初めての50個体以上の出現。
  • 令和3年7月2日に長崎県対馬市対馬町西泊定置網で多数の出現を確認した(300個体、傘径30~60cm):今年初めての100個体以上の出現。
    • ※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日
      平成30年 6月12日
      令和元年 6月13日
      令和2年 6月16日

2.今後の調査計画等

 現在、新型コロナウイルス感染予防対策の一環で東シナ海・黄海及び対馬海峡における国際フェリーが運行されておらず、目視調査が実施できないため、当該海域の分布情報が例年と比べ大きく不足しています。東シナ海の6月の調査船調査の結果においては、出現量は昨年よりも減少しています。しかし、対馬海峡の東水道(博多~対馬間)においては、7月上旬の目視調査で50個体確認され、300個体以上が確認された一昨年よりは少ないものの、昨年よりも多くの大型クラゲが確認されています。対馬沿岸においては、6月中旬に対馬西岸を中心に各地先で少数の個体が確認されていましたが、6月下旬には50個体、7月上旬には100個体を超える数の大型クラゲが確認されています。一方、韓国が実施したフェリー調査によると、6月中旬に大量の大型クラゲが済州海峡を通過しているのが目撃されており、韓国沿岸の出現状況も昨年同様に例年よりも高い割合で推移しています。今後は、昨年と同程度の量の大型クラゲが対馬海峡西水道を中心に日本海に流入し、主に沖合域を移動すると考えられますが、一部が東水道から日本海に流入し、山陰沿岸を東進する可能性があり、今後の推移に注意が必要です。
 対馬及び済州島周辺での目撃情報を基に日本海における移動予測計算を行った結果では、大型クラゲの先端は8月上旬に能登半島、9月上旬に津軽海峡に達することが予測されています。
 今後、引き続き日本周辺海域における大型クラゲの出現状況をモニタリング※3し、出現状況に関する情報提供※4を行ってまいります。

※3.主な大型クラゲ出現状況調査の実施予定(7月~8月上旬)
(調査船による分布調査)
令和3年7月26日~8月2日 東シナ海大型クラゲ分布調査

(国内フェリーによる目視調査)
令和3年7月 下旬 博多−対馬間の国内フェリーによる目視調査
令和3年8月 上旬 博多−対馬間の国内フェリーによる目視調査
令和3年8月 下旬 博多−対馬間の国内フェリーによる目視調査

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
大型クラゲ関連情報         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

本件照会先:
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
水産資源研究所 企画調整部門 亀田・児玉 TEL 045-788-7970/7964
水産資源研究所 水産資源研究センター 海洋環境部 渡邊 TEL 025-228-0587