大型クラゲ情報

令和3年11月18日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国内フェリー調査結果等)について-第3報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 対馬海峡における国内フェリー(博多-対馬航路)による目視調査結果※1

① 実施期間 令和3年10月5日~6日
  結果 対馬海峡東水道で大型クラゲは目撃されなかった。東水道における出現量(平均密度)は0個体/100m2

 昨年同期の結果(東水道で0.00007個体/100m2)より少ない。

(2) 日本海北東海域における国内フェリー(舞鶴-小樽航路)による目視調査結果※1.※2

① 実施期間 令和3年9月21日~22日
  結果 往復で計69個体(傘径40~100cm)を目撃した。日本海北東海域の観測範囲における出現量(平均密度)0.00065個体(平均密度)/100m2
 日本海北東海域の9月の調査は今年度から開始した。
② 実施期間 令和3年10月7日~8日
  結果 往復で計60個体(傘径30~80cm)を目撃した。日本海北東海域の観測範囲における出現量(平均密度)0.00058個体/100m2
 日本海北東海域の10月上旬の調査は今年度から開始した。

③ 実施期間 令和3年10月15日
  結果 北上航路で計21個体(傘径40~100cm)を目撃した。日本海北東海域の観測範囲における出現量(平均密度)0.00039個体/100m2
 昨年同時期の結果(0.00007個体/100m2)より多い。

④ 実施期間 令和3年10月26日
  結果 北上航路で計9個体(傘径40~80cm)を目撃した。日本海北東海域の観測範囲における出現量(平均密度)0.00019個体/100m2
 日本海北東海域の10月下旬の調査は今年度から開始した。

⑤ 実施期間 令和3年11月8日
  結果 北上航路で計1個体(傘径74cm)を目撃した。日本海北東海域の観測範囲における出現量(平均密度)0.00002個体/100m2
 日本海北東海域の10月下旬の調査は今年度から開始した。

※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学・東京海洋大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。
※2.いずれも目視が可能な日中のみの観測結果。

(3) 日本沿岸水域における出現の確認※2

  • 令和3年6月15日に長崎県対馬市豊玉町廻定置網で未同定個体を確認した(1個体、傘径40cm)。その後、6月16日~18日にかけて対馬各地の定置網で少数の未同定個体を確認した(合計5個体、傘径20~30cm)。
  • 令和3年6月24日に長崎県対馬市美津島町高浜定置網で同定個体を確認した(1個体、傘径35cm):対馬の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年6月27日に長崎県壱岐市芦辺町箱崎定置網で出現を確認した(1個体、傘径30cm):壱岐の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年6月28日に長崎県対馬市豊玉町志多浦定置網で出現を確認した(50個体、傘径30cm):今年初めての50個体以上の出現。
  • 令和3年7月2日に長崎県対馬市対馬町西泊定置網で多数の出現を確認した(300個体、傘径30~60cm):今年初めての100個体以上の出現。
  • 令和3年7月23日~25日に島根県隠岐郡西ノ島定置網で出現を確認した(2~3個体、傘径70cm):隠岐の島の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年8月12日に島根県隠岐郡五箇定置網で多数の出現を確認した(150個体、傘径60cm):隠岐の島の定置網で今年初めての100個体以上の出現。
  • 令和3年8月27日に石川県輪島市門前定置網で出現を確認した(3個体、傘径不明):今年始めて能登半島突端に到達。
  • 令和3年9月9日に新潟県粟島浦角浦定置網で出現を確認した(2個体、傘径30cm):粟島の定置網で今年初めての出現。
  • 令和3年9月22日に青森県尻労沖定置網で未同定個体を確認した(1個体、傘径100cm):太平洋で今年初めての出現。
    • ※3.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日
      平成30年 6月12日
      令和元年 6月13日
      令和2年 6月16日

2.今後の調査計画等

 対馬海峡東水道においては、7月~8月に20個体を超える出現が何度か見られましたが、9月にはほぼ収束し、10月上旬の調査では出現が確認されませんでした。対馬沿岸においては、9月中旬まで一部の海域で大量出現が見られましたが、9月下旬以降に減少し、ほぼ収束しています。韓国の情報によると、韓国沿岸では7月から9月中旬頃まで大量出現しましたが、9月下旬以降から漸減し、現在はほぼ収束しています。これらのことから、9月下旬には日本海への大型クラゲの流入は止まったと考えられます。
 日本海沿岸域においては、9月上旬に若狭湾周辺海域で大量出現が見られ、10月中旬まで長期間にわたり継続しました。9月上旬以降能登半島以北の日本海沿岸に出現し、山形県、秋田県周辺海域を中心に現在まで断続的に出現が続いていますが、徐々に収束に向かっています。
 また、太平洋東北海域においては、9月下旬に津軽海峡を通過して、青森県~宮城県の沿岸に比較的大型の個体が断続的に出現していますが、徐々に収束に向かっています。
 一方、日本海の北海道西岸においては、9月下旬に初出現が確認されましたが、時期や海域は限定的であり、それほど多く出現していません。
 現在、日本海及び太平洋の東北海域沿岸を中心に大型クラゲが出現していますが、出現海域、出現量ともに減少しており、今後は収束に向かっていくと思われます。但し、傘径が100cmを超える大型個体が見られることがあり、局所的には漁業被害に十分注意が必要と思われます。
 今後、引き続き日本周辺海域における大型クラゲの出現情報を収集し、情報提供※4を行ってまいります。

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
大型クラゲ関連情報         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

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