大型クラゲ情報(第5報)

平成23年11月14日
独立行政法人水産総合研究センター
大型クラゲの出現について(第5報)

1.大型クラゲの出現状況

 日本-韓国間を航行する国際フェリーを使った目視調査により、11月1日、対馬の北で1個体のみを確認しました。日本海で実施した水研センターおよび日本海沿岸関係県による大型クラゲ分布調査では、大型クラゲは発見されませんでした(下図参照)。
 一方,中国水産科学研究院(東海水産研究所)から提供された中国の漁業者からの聞き取り情報によると,長江河口(上海)東方沖では大型クラゲはあまり見られないとのことです。また,韓国沿岸におけるクラゲ情報(11/4~11/10)によると,韓国南西岸~済州島近海~釜山近海で大型クラゲが散発的に出現する程度で、昨年に比べても少ない状況です。
 以上のように、現時点での大型クラゲの出現状況は、黄海および東シナ海では出現があまり見られず、対馬海峡を通過した大型クラゲも昨年同様非常に少ない状況にあります。また、日本海沖合域でも全く出現が確認されていません。

2.大型クラゲ出現予測について(11月後半以降)

 大型クラゲのこれまでの出現状況、および今後は海水温の低下に伴い大型クラゲは次第に衰弱して死滅し、海底へ沈んでいくと考えられることから、日本海沿岸域では散発的に出現する程度で、今後も大量出現する可能性は低いと思われます。

 大型クラゲ国際共同調査共同研究機関1)では、大型クラゲによる漁業被害の低減を図るため、大型クラゲの出現状況調査2)を引き続き実施するとともに、必要に応じて大型クラゲの出現予測3)を行い、関係の皆様に迅速な情報提供を行なう予定です。
 さらに、中国および韓国の水産研究機関と大型クラゲの出現状況に関する情報交換を行い、新たな情報を提供していく予定です。
 今後、大型クラゲの出現が危惧された場合には、適宜、出現予測を発表する予定です。

(参考)

1)大型クラゲ国際共同調査共同研究機関について

 平成23年度水産庁補助事業「大型クラゲ国際共同調査」を共同連帯して実施することを目的に、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人水産大学校、国立大学法人広島大学、国立大学法人山形大学、国立大学法人名古屋大学の5機関から構成されています。

2)大型クラゲ出現状況調査について

 東シナ海および日本海において、漁業調査船および民間用船による大型クラゲ分布調査および国際フェリー航路(日本-中国間、日本-韓国間)における大型クラゲ目視調査を実施します。11月の予定は以下の通りです。

  • ・平成23年11月下旬:日本-韓国間の国際フェリーによる目視調査

3)大型クラゲの出現予測について

 大型クラゲ出現状況調査の結果を初期条件として、海況予測システム(東シナ海:気象庁MOVE4)/日本海:水研センターJADE)の結果を用いて、大型クラゲの出現予測を行います。

4)気象庁の海洋大循環モデル(MOVE):

 http://www.data.kishou.go.jp/db/kaikyo/knowledge/model.html

本件照会先(担当者):
独立行政法人水産総合研究センター
研究推進部研究主幹 中田 TEL 045-227-2646
西海区水産研究所特任部長 秋山 TEL 095-860-1650
日本海区水産研究所資源環境部長 加藤 TEL 025-228-0587