大型クラゲ情報

平成24年10月26日
独立行政法人水産総合研究センター
大型クラゲの出現と予測について(第7報)

1.大型クラゲの出現情報

 韓国-中国間を航行する国際フェリーを使った目視調査により、10月6日~8日に黄海で大型クラゲの出現が認められましたが、分布密度(百平米あたり平均密度0.007個体)は大きく低下しています(9月22日~25日における平均密度は0.07個体、ただし調査区間は異なる)。10月24日に実施した対馬海峡での国際フェリーによる目視調査では、西水道を中心に大型クラゲの出現が認められましたが、出現量は10月10日の調査時に比べて低下しています。西海水研・陽光丸および水産大学校・天鷹丸による大型クラゲ分布調査では、対馬海峡~日本海西部で大型クラゲの分布が目視されたものの、東シナ海ではほとんど確認されませんでした。また、大型クラゲ採集用トロール網を用いた調査船による調査では、山陰西部~津軽海峡~三陸沖で大型クラゲの採集はありませんでした。一方、漁業情報サービスセンター(JAFIC)情報1)によりますと、日本海及び三陸沿岸において大型クラゲの出現が認められていますが、これまでのところ1000個体レベルのまとまった出現は報告されていません。


2.大型クラゲの出現予測について

 10月に実施した大型クラゲ分布調査で、対馬海峡において大型クラゲの分布量は低下していること、および東シナ海~黄海での大型クラゲの分布密度も大きく低下していることから、日本海への流入量は今後低下すると考えられます。

 日本海および三陸沿岸においては、沖合域での分布密度が低いことから大量に出現する可能性は低いものの、今後も引き続き大型クラゲが出現すると考えられます。

 大型クラゲ国際共同調査共同研究機関2)では、大型クラゲによる漁業被害の低減を図るため、大型クラゲの出現状況調査3)を引き続き実施するとともに、関係の皆様に迅速な情報提供を行います。11月上旬~11月下旬にも複数の調査船調査と国際フェリー目視調査を実施し4)、これらの調査結果をもとに新たな情報を提供していく予定です。また、これらの調査結果にもとづいて、適宜、出現予測を試みます。

(参考)

1)漁業情報サービスセンター(JAFIC)の大型クラゲ出現情報:

  http://www.jafic.or.jp/kurage/index.html

2)大型クラゲ国際共同調査共同研究機関について

 平成24年度水産庁補助事業「大型クラゲ国際共同調査」を共同連携して実施することを目的に、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人水産大学校、国立大学法人広島大学、国立大学法人山形大学、国立大学法人名古屋大学の5機関から構成されています。

3)大型クラゲ出現状況調査について

 東シナ海~日本海において調査船による大型クラゲ分布調査を実施するとともに、国際フェリー航路(日本-中国間、日本-韓国間、韓国-中国間)における大型クラゲ目視調査を実施します。また、大型クラゲによる漁業被害が頻発する夏季から秋季にかけて、大型クラゲ出現情報の的確な提供を行うため、日本海沿岸各府県の協力を得て、日本海における大型クラゲ出現状況調査を行う予定です。

4)平成24年11月上旬~11月下旬に予定されている大型クラゲ出現状況調査について
(調査船による分布調査)
  • 平成24年11月上旬:越路丸(新潟水研)、最上丸(山形水試)、千秋丸(秋田水セ)、青鵬丸(青森産セ)による大型クラゲ分布一斉調査
(国際フェリーによる目視調査)
  • 平成24年11月上旬:日本-韓国間の国際フェリーによる目視調査
  • 平成24年11月中~下旬:日本-中国間の国際フェリーによる目視調査
  • 平成24年11月下旬:日本-韓国間の国際フェリーによる目視調査

本件照会先:
独立行政法人水産総合研究センター
研究推進部研究主幹 中田 TEL 045-227-2646
日本海区水産研究所 資源環境部長 加藤 TEL 025-228-0587
西海区水産研究所 特任部長 渡邉 TEL 095-860-1650