大型クラゲ情報

平成28年8月4日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国際フェリー調査結果等)について-第3報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 国際フェリー(韓国・仁川-中国・連雲港、韓国・木浦-済州)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成28年7月25日~7月29日
2) 結果 黄海全域における出現量(平均密度):0.07個体/100m、傘径は15~100cmであった。
7月11~15日の前回調査時(0.39個体/100m)より平均密度が大きく減少した。昨年までの下関-青島ルートの同時期の結果(0.36個体/100m)とは観測域が異なるので単純に比較できないが、昨年よりかなり少ない。

(2) 国際フェリー(博多−釜山航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成28年7月26日
2) 結果 対馬海峡東水道中央部で1個体、西水道釜山沖で397個体を目撃した。傘径は20~70cm、西水道における平均密度は0.049個体/100mであった
7月11日の前回調査時(0.097個体/100m)より平均密度がほぼ半減した。西水道の平均密度の変動を、平成19年、21年、25年と比較すると(下図)、本年は、21年よりはかなり少なく、25年よりは多く、19年とほぼ同様の変動を示している。

           対馬海峡西水道における大型クラゲの平均密度の最大値(個体/100m
              (第2報(修正版)記載の修正値を基に作成)

(3) 東シナ海の目視調査結果※1

1) 実施期間 平成28年7月13~20日
2) 結果 東シナ海西部(5地点)における出現量(平均密度)は0.0015個体/100m、傘径は20cmであった。
6月25~28日の前回調査時(10地点、0.40個体/100m)とは観測海域が異なるため単純に比較できないが、平均密度は非常に大きく減少している。

(4) 日本沿岸水域における出現の確認※2

・平成28年6月28日に対馬市豊玉町志多浦定置網で出現を確認した(2~3個体、傘径20~30cm):定置網で今年初めての出現。
・平成28年7月16日に福井県南越前町定置網で出現を確認した(3個体、傘径100cm):本州の定置網で今年初めての出現。
・平成28年7月19日に対馬市美津島町大船越大型定置網で出現を確認した(約200個体、傘径20~100cm):定置網で今年初めての100個体を超える出現。
・平成28年8月1日に大和堆の底びき網漁で出現を確認した(1個体、傘径100cm):大和堆で今年初めての出現。

過去に対馬の定置網で確認された日
平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
平成23年 9月29日
平成24年 7月24日
平成25年 7月26日
平成26年 8月 6日
平成27年 9月15日

2.今後の調査計画等

対馬海峡から日本海への大型クラゲの流入は、昨年と比べてかなり早く始まりました。現時点の対馬海峡西水道における分布密度は大量出現年の平成19年とほぼ同程度で、ほとんどが西水道北端である韓国のごく沿岸から日本海に流入しています。但し、黄海・東シナ海の分布密度はすでに低下しており、対馬海峡からの流入量も減少傾向にあります。一方、日本海にはすでに相当数の大型クラゲが流入していると考えられ、日本海の沿岸にも出現し始めています。移動予測計算の結果から、今後は主に沖合域を北上し9月上旬に津軽海峡に達すると予測されていますが、隠岐諸島周辺、能登半島以東を中心に沿岸へ接近する可能性もありますので、引き続き大型クラゲの出現状況をモニタリング※3し、出現状況に関する情報提供※4を行ってまいります。

※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。
※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
※3.主な大型クラゲ出現状況調査の実施予定(8月)
(国際フェリーによる目視調査)
平成28年8月7~13日  韓国-中国間の国際フェリーによる目視調査
平成28年8月9日 日本−韓国間の国際フェリーによる目視調査
平成28年8月23日 日本−韓国間の国際フェリーによる目視調査

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
日本海区水産研究所         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

本件照会先:
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
研究推進部 研究主幹 渡邊 TEL 045-227-2675
日本海区水産研究所 資源環境部長 渡邊 TEL 025-228-0587