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おさかな通信 (水研センターメールマガジン)

第 63 号    平成21年12月9日
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 読者の皆様いかがお過ごしですか。
 残り数週間で本年も終わろうとしています。今年1年を振り返って、皆さまどのような年 でしたか?水研センターは、世界で初めて成熟した雌ウナギを捕獲、大型クラゲ大量出 現への対応など、いろいろなことがありました。
 メールマガジンの担当になって早9ヶ月。このような内容で読者の皆さまに満足してい ただけているのかという不安が、月日の流れを早めたのかもしれません(苦笑)。
 来年もメールマガジンともども、水研センターをよろしくお願いします。


【目次】

 ◆シリーズ
    ・新シリーズ「食卓を彩るさかなたち」

 ◆お知らせ
    ・研究のうごきを刊行
    ・養殖研究レターを刊行
    ・遠洋リサーチ&トピックスを刊行
    ・日台水産研究シンポジウムを開催
    ・センター叢書の紹介
    ・ホームページへ「HOTな研究情報」を掲載

 ◆ローカル便り
    ・トド資源調査について
    ・クロソイの初期死亡の防除について

 ◆イベント報告
    ・食のブランド・ニッポン2009の開催
    ・第48回農林水産祭「実りのフェスティバル」に出展
    ・第29回全国豊かな海づくり大会でウナギに関する研究成果を展示

 ◆プレスリリース報告
    ・大型クラゲに関する情報について
    ・日中韓水産研究協力の推進
    ・生鮮メカジキに関する市場調査
    ・平成21年度日本海さば類・マアジ・マイワシ・ブリ長期漁況予報

 ◆編集後記
    ・担当者のひとりごと

 ◆配信手続き
    ・配信停止・配信先変更等



【シリーズ】
  
◆食卓を彩るさかなたち − 4  「ニシン」


 私たち水産総合研究センターが調査・研究をしている主な魚介類を紹介していきます。 第4回は、身欠きニシンやコブ巻きとして有名な「ニシン」を紹介します。

 
 ニシンは、「ニシン目ニシン科」に分布される魚で、北太平洋に分布する回遊魚です。 春に産卵期をむかえるため、「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれています。また、ニシ ンは産卵する場所によって、海の沿岸で産卵するもの(海洋性)と、海と繋がった湖(汽水 湖)で産卵するもの(湖沼性)に分類されます。

 ニシンは、3〜6月頃に岸に来遊し、水深15mより浅く海藻の繁茂したところに産卵しま す。オスの精子により海面が白く濁ります。(「群来(くき)」と言われています。)

 ふ化した仔魚は、1年で15cm、2年で22cm、5年で30cmまで成長し、おおよそ15年ぐらい (湖沼性は5〜8年ぐらい)寿命があります。主に動物プランクトンや稚魚などを食べて生活 します。

 漁獲量は、1880年〜1930年には40〜100万トン近く漁獲されていました。しかし、1950 年代に急激に減少して、1960年代にはほとんど漁獲がない状況になりました。それ以降、 漁獲量が0〜10トンを超えない状況が続きましたが、1980年代から、種苗生産や放流の技 術開発研究が行われるようになり、徐々に漁獲量が増加しています。

 ニシンには、生活習慣病の予防などに効果があるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイ コサペンタエン酸)が多く含まれています。また、悪性貧血予防や神経機能維持に効果が あるビタミンB12と鉄分も多く含まれています。

 ニシンは、主に塩焼きなどで調理して食べます。加工品としては、「身欠きニシン(は らわたなどを除去して天日干しにしたもの)」やニシンの卵を塩漬けにした「数の子(カズ ノコ)」が有名です。ニシンを「カドイワシ」と言われていたことから、「カドの子(カド ノコ)」がなまって「数の子(カズノコ)」になったという説があります。


 詳しい情報は、以下のホームページをご覧下さい。

   北海道区水産研究所厚岸栽培技術開発センター
   → http://hnf.fra.affrc.go.jp/H-jouhou/soshiki/kaiku/Saibai/Saibai-top.html


【お知らせ】

◆研究のうごき第7号を刊行しました

 中央水産研究所は、年度ごとの主要な研究成果の目的と重要性、用いた方法、得られた 成果とその普及効果を、わかりやすく解説した冊子をまとめた「研究のうごき」を発行し ています。

 今号では、「高ATP含有微細化魚肉の開発」や「世界初となる産卵場でのウナギ成魚捕 獲」などが掲載されています。

   詳しくはこちらから
   →  http://nrifs.fra.affrc.go.jp/ugoki/21/pdf/CRA_nrifs07.pdf

◆養殖研究レター第4号を刊行しました

 養殖研究所の取り組み・研究内容・成果を知っていただくことを目的として、養殖研究 レターを発行しています。

 今号では、「海水魚に必要な新しい栄養素:タウリン」や「カンパチ養成親魚の環境制 御による12月採卵の成功」などが掲載されています。

   詳しくはこちらから
   → http://nria.fra.affrc.go.jp/letter/4.pdf

◆遠洋リサーチ&トピックス6号を刊行しました

 遠洋水産研究所が取り組む遠洋漁業や海洋生態系に係わる問題について、研究者の視点 からより専門的に分析を加えるとともに、最新の調査結果や研究成果などを知っていただ くことを目的として、遠洋リサーチ&トピックスを発行しています。

 今号では、「中西部太平洋のカツオ資源」や「クロマグロの仔稚魚調査と早期来遊予測 への貢献」などが掲載されています。

   詳しくはこちらから
   → http://fsf.fra.affrc.go.jp/enyo_rt/rt6.pdf

◆日台水産研究シンポジウムを開催します

 西海区水産研究所、沖縄県、石垣市、竹富町、与那国町の主催による「日台水産研究シ ンポジウム〜黒潮源流域における水産業及び水産研究の現状〜」を、平成22年1月14日(水) に沖縄県八重山合同庁舎で開催します。

 水産業の現状や、センター、沖縄県、台湾各機関が行っている養殖や調査研究の現状な ど、多くの報告、発表が行われます。

   詳しくはこちらから
   → http://snf.fra.affrc.go.jp/event/nititai_sympo/nititai_sympo_a.html

◆センター叢書の紹介をしています

 センターは、調査や研究開発の成果をわかりやすくお伝えするため、市販本として叢書 を出版しています。

 "さかな"をこよなく愛するみなさまに、是非、お手にとって読んでいただきたい本です。

   詳しくはこちらから
    →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/sousho.html

◆ホームページに「HOTな研究情報」を掲載しています

 センターは、研究情報をよりわかりやすくお知らせするために、ホームページの「研究 情報」のページに「HOTな研究情報」を開設しました。

 現在、もっとも問い合わせや取材が多い、「大型クラゲ」、「マグロ」、「ウナギ」、 「地球温暖化」を掲載していますので、ご覧下さい。

   詳しくはこちらから
    →  http://www.fra.affrc.go.jp/kseika/kseikaindex.html


【イベント報告】

◆食のブランド・ニッポン2009が開催されました

 11月17日、ホテル日航東京において、農林水産省所管の農業、林業、水産業に係る研究 機関の最新の研究成果を広く知ってもらう取り組みの一環として、研究開発した新しい国 産食材を紹介する「食のブランド・ニッポン2009」を、小売業者、食品産業事業者、料理 関係者を対象に開催しました。

 センターからは、冷凍温度の履歴を明らかにしたメバチ、種苗生産・放流の技術開発に 取り組んでいるマツカワなど6種類の食材を利用した料理の試食や、研究成果をパネル展 示して紹介しました。

   詳しくはこちらから
   → http://www.fra.affrc.go.jp/topics/2111272/

◆第48回農林水産祭「実りのフェスティバル」に出展しました

 11月6日、7日の2日間、東京国際展示場で開催された第48回農林水産祭「実りのフェス ティバル」に政府特別展示として、水産庁と共同出展しました。

 今年は、昨年世界で初めて捕獲に成功したウナギ親魚の標本や、ウナギの仔魚である生 きたレプトセファルスの展示など行いました。

   詳しくはこちらから
   → http://www.fra.affrc.go.jp/topics/2111271/

◆第29回全国豊かな海づくり大会でウナギに関する研究成果を展示しました

 10月31日、東京海洋大学品川キャンパスで「第29回全国豊かな海づくり大会」が行われ、 大会式典には天皇・皇后両陛下が出席しました。

 センターは、大学構内にある水産資料館1階で、ウナギの産卵生態調査と種苗生産技術 の開発について、パネルや標本の展示を行いました。今年は、天皇・皇后両陛下が式典終 了後に水産資料館を視察される時に見ていただきました。

   詳しくはこちらから
   → http://www.fra.affrc.go.jp/topics/2111273/


【ローカル便り】

◆クロソイの初期死亡を防除せよ!
     〜「摂餌率」を指標にしたクロソイの仔魚の活力判定〜

 クロソイの種苗生産では、飼育開始後数日に起こる初期死亡が問題となっています。魚 類の種苗生産を行う場合は「卵の受精率」などを調べる必要がありますが、クロソイは卵 ではなく仔魚で産まれるため同様の調べが出来ません。

 宮古栽培漁業センターでは、仔魚に初めて餌(アルテミアという動物プランクトン)を与 えた時の「摂餌率」を指標として用いて、実際に種苗生産に供するか否かの判断を行って います。今後、さらに試験を積み重ねて、クロソイ仔魚の活力判定手法を確立させ、種苗 生産技術の安定化と効率化を進めるとともに、成果の迅速な公表に努めたいと考えていま す。

 詳しくはこちらから
 →  http://ncse.fra.affrc.go.jp/00kenkyu/001topics/060topics_150.html

◆平成20年度トド資源調査について

 北海道区水産研究所は、平成16年度から水産庁委託「国際資源調査等推進対策事業」の 一環として、トド資源調査を実施しています。

 本調査では、北海道沿岸への来遊状況、被害状況等の把握、回遊経路等について行って います。

 詳しくはこちらから
 →  http://hnf.fra.affrc.go.jp/H-jouhou/todo/todo20.sec.pdf


【プレスリリース報告】

◆大型クラゲに関する情報について

 大型クラゲの出現動向については、引き続き調査を行うとともに迅速に情報提供を行っ ていきます。

   詳しくはこちらから → http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/

◆日中韓水産研究協力の推進について

 センターは、水産科学研究院(中国)、国立水産科学院(韓国)とともに三水産研究機関に よる研究協力に関する覚書(2006年12月26日締結)に基づき、第3回日中韓水産研究機関長 会議を11月4日に中国海南省三亜市にて開催しました。

 本会議では、覚書付属書において研究協力を推進することとしている10項目について、 活動状況の総括を行い、特に大型クラゲに関する共同研究をはじめ、三国の連携・協力に 進展があったことについて評価しました。

   詳しくはこちらから
    →  http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr21/2111131/

◆生鮮メカジキに関する市場調査について

 近海まぐろ延縄調査船(海青丸)が漁獲した生鮮メカジキを刺身としてみやぎ生活協同組 合で販売します。

 メカジキは通常、煮付けやステーキに利用されていますが、水揚げ地の気仙沼では刺身 としても利用されています。刺身としてのおいしさをさらに広く知っていただくために、 市場評価の把握、普及のための参考情報とする目的でアンケート調査を行います。

 ※本市場調査は、終了しています。あらかじめご了承下さい。

   詳しくはこちらから
   →  http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr21/211118/

   市場調査結果の概要はこちらから
   →  http://jamarc.fra.affrc.go.jp/enquete_kaiseimaru/enquete091121.htm

◆平成21年度日本海さば類・マアジ・マイワシ・ブリ長期漁況予報について

   詳しくはこちらから
   →  http://abchan.fra.go.jp/gk21/20091124.pdf


【編集後記】

 本日は12月9日ですが、昨日8日は「事納め」の日です。

 「事納め」とは、その年の農耕の仕事をすべて終え、道具を片付ける日とされています。 「事」のとらえ方によっては、新年を迎える準備を始める、「事始め」という地方ももあ ります。

 いずれにしても、新年を迎える準備をするキッカケ?!となる日です。散乱した机の上を 整理して、新年を迎えたいものです。



【配信手続き】

 配信停止、配信先変更等は下記URLにて手続き願います。
 また、ご意見・ご感想等も、どしどしお寄せください。

  配信解除、配信先変更等
  →  http://www.fra.affrc.go.jp/mail/index.html

  ご意見・ご感想等  →  www@fra.affrc.go.jp
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編集・刊行・配信:
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