FRA:独立行政法人 水産総合研究センター
おさかな通信 第 83 号 (平成23年8月10日発行)

 この度の東日本大震災により、被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。
 暦の上では「立秋」を迎えたものの暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごし でしょうか。夏休みを利用して帰省や旅行などを計画されているかと思いますが、適度な 水分や塩分を補給して熱中症に気を付けたいものです。


【目次】
◆プレスリリース報告
・(8/9)三陸沿岸のアワビ、ウニへの津波の影響を調査
・(7/29)平成23年度北太平洋サンマ長期漁海況予報
・(7/29)平成23年度第1回太平洋いわし類・マアジ・サバ類長期漁海況予報
・(7/22)平成23年度第2回日本海スルメイカ長期漁況予報
・(7/22)平成23年度第1回太平洋スルメイカ長期漁況予報
・(7/22)水産総合研究センターと長崎大学が包括連携協力の推進に係る協定を締結
◆シリーズ
・食卓を彩るさかなたち
◆刊行物のお知らせ
・「東北水産研究レター」を刊行
◆各地のお知らせ
・オオハンゴンソウ等外来植物除去作戦の実施
・講演会「海からのメッセージ」を開催します
・「日本海のおさかな図鑑」をホームページに掲載
・一般公開の開催お知らせ
・東日本大震災関連情報について
・大型クラゲ情報について
◆今月の壁紙
◆契約に関する情報
◆編集後記
・担当者のひとりごと
◆配信手続き
・配信停止・配信先変更等


【プレスリリース報告】
◆三陸沿岸のアワビ、ウニへの津波の影響を調査 〜アワビ稚貝に深刻な被害〜
 平成20年度から東京大学、宮城県と共同で、宮城県石巻市泊浜と気仙沼市岩井崎でアワ ビ調査を実施しています。6月に東日本大震災発生後では初めてとなる調査を行い、震災 発生前 (2010年11月〜2011年2月) との比較を行ったところ、泊浜ではエゾアワビで約50%、 キタムラサキウニで約90%の減少、岩井崎ではエゾアワビが約30%の減少、キタムラサキ ウニには目立った減少が見られないと、海域によって異なることが判明しました。


◆平成23年度北太平洋サンマ長期漁海況予報
 今後 (8〜12月) の見通しは、8月は漁場が沖合に形成されて漁模様は低調ですが、9月に は上向くと予測されます。9月〜10月は大型魚 (29センチ以上) が主体となりますが、漁期 当初と後半は、中・小型魚 (20センチ以上29センチ未満) の混じりが多いと予測されます。

詳しくはこちらから →  http://abchan.fra.go.jp/gk23/20110729_h.pdf

◆平成23年度第1回太平洋いわし類・マアジ・サバ類長期漁海況予報
 今後 (8〜12月) の見通しは、サバ類は2歳魚は前年を"上回る"、マアジは0歳魚主体の海 域が多く"低調に推移"、マイワシ、ウルメイワシは全体として前年を"上回る"、カタクチ イワシは全体として"前年並みか下回る"と予測されます。

詳しくはこちらから →  http://abchan.fra.go.jp/gk23/20110729_t.pdf

◆平成23年度第2回日本海スルメイカ長期漁況予報
 今後 (8〜12月) の見通しは、来遊量は昨年を上回り、最近5年間 (平成18〜22年) の平均並 みと予測されます。漁期・漁場は8月までは昨年および最近5年間の平均を下回ると予測さ れます。魚体の大きさは小さいと予測されます。

詳しくはこちらから →  http://abchan.fra.go.jp/gk23/20110722_n.pdf

◆平成23年度第1回太平洋スルメイカ長期漁況予報
 今後 (7月〜9月) の見通しは、常磐から道東太平洋の北部太平洋海域におけるスルメイカ の来遊水準は、全体として前年を上回ると予測されます。

詳しくはこちらから →  http://abchan.fra.go.jp/gk23/20110722_t.pdf

◆水産総合研究センターと長崎大学が包括連携協力の推進に係る協定を締結
 水研センターと国立大学法人長崎大学は、両機関の連携協力を推進するための協定を7 月8日に締結しました。今後、水産及び海洋に関する科学技術の振興ならびに産業界、地 域社会及び国際社会の発展に貢献していきます。



【シリーズ】
◆食卓を彩るさかなたち − 23  「シジミ」

 私たち水研センターが調査・研究をしている主な魚介類を紹介していきます。第23回は、 "みそ汁"や"つくだ煮"などでおいしい「シジミ」を紹介します。

 シジミは「マルスダレガイ目シジミ科」に分類され、日本在来種として「ヤマトシジミ、 マシジミ、セタシジミ」の3種が生息しています。

 ヤマトシジミは日本全国の汽水域 (淡水と海水が混じるところ) に、マシジミは川の上流 から中流にかけて、セタシジミは琵琶湖に、それぞれ生息しています。

 ヤマトシジミの産卵時期は、水温や地域などによって異なりますが、7〜9月に産卵しま す。受精後は、浮遊生活をしながらトロコフォア幼生、ベリジャー幼生と成長しながら稚 貝となって着底します。1年で約7ミリ、2年で約15ミリの殻の長さまで成長して、20ミリ を超えると成長スピードがゆるやかになります。

 漁獲されるシジミのほとんどがヤマトシジミですが、2008年は9.8千トン 2009年は10. 4千トン、2010年は11.2千トン (概数値) と約10千トン前後で漁獲量は推移しています。近 年、河口堰をつくったり、汽水湖が淡水に近くなったりと、シジミが生息できる場所が減 少しているため漁獲量が1990年頃から減少しています。

 このため、1990年代から輸入量が増大しましたが、外国産のシジミはヤマトシジミと種 類が異なり味が落ちることから、高値が付かずに、輸入シジミを日本産として販売する産 地偽装問題が発生するようになりました。偽装の摘発や北朝鮮からの輸入が禁止されたこ となどにより、2003年以降は輸入量が減少しました。

 貝殻の形や色で種を区別することが難しいシジミですが、種が違うためにDNAの違いで 素早く簡単に見分ける技術を水研センターで開発して、中国産や北朝鮮産、または国内産 かを判別できるようになりました。

 シジミは、みそ汁やつくだ煮などでおいしくいただけます。一般的にシジミの砂出しは 真水でおこなった方が良いと言われていますが、うすい塩水でおこなう方が良いという研 究データもあります。また、砂抜きのあとに冷凍保存するとうま味が増すそうです。いろ いろな方法でおいしさを引き出したいものですね。


詳しい情報は、以下のホームページをご覧下さい。
 水生生物情報データベース →  http://aquadb.nrifs.affrc.go.jp/~aquadb/
 FRANEWS 25号 →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/news/fnews25.pdf


【刊行物のお知らせ】
◆「東北水産研究レター」第19号を刊行しました
 東北区水産研究所は、研究活動やその成果、あるいはトピックスをわかりやすくお知ら せすることを目的として、「東北水産研究レター」を発行しています。
 今号には、「東日本大震災大津波による水位変動を記録」と「松島湾のアマモ場が消失」 を掲載しています。

詳しくはこちらから →  http://tnfri.fra.affrc.go.jp/pub/letter/20/20.pdf


【各地のお知らせ】
◆オオハンゴンソウ等外来植物除去作戦の実施
 日光国立公園の奥日光地域では、オオハンゴンソウ等をはじめとした外来植物が広範囲 に繁殖して、ホザキシモツケやヤナギランなどの貴重な在来植物の植生を脅かしているこ とから、栃木県では昭和51年度から多くのボランティアの協力を得て除去作業を行ってい ます。
 本年は8月21日(日) に実施しますので、参加してみませんか?

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/nikko/topics.html

◆講演会「海からのメッセージ」を開催します
 西海区水産研究所と長崎海洋気象台は、長崎市立図書館教養講座(夏休み特別企画)とし て、講演会「海からのメッセージ」を開催します。
 入場は無料ですが、席に限りがあります (先着120名) ので、お早めにお申し込み下さい。

○日 時:平成23年8月21日(日) 14:00 〜 16:00
○場 所:長崎市立図書館1階多目的ホール (長崎県長崎市興善町)

詳しくはこちらから →  http://snf.fra.affrc.go.jp/event/event23_01/event23_01.html

◆「日本海のおさかな図鑑」をホームページに掲載しています
 日本海区水産研究所が研究対象としている、日本海のおいしい魚たちを紹介しています。 現在はズワイガニなど4種類ですが、少しずつ種類や写真を増やしていきます。

詳しくはこちらから →  http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/zukan/

◆一般公開のお知らせ
 水研センターでは、研究の内容や成果を多くの皆さまに知っていただくために、研究所 の一般公開を実施しています。今月や9月初旬に行う一般公開は以下のとおりとなってい ます。入場は無料ですので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

東北区水産研究所塩釜庁舎一般公開
 ○日 時:平成23年8月20日(土) 10:00 〜 15:00
 ○場 所:宮城県塩釜市新浜町
 詳しくはこちらから →  http://tnfri.fra.affrc.go.jp/event/h23/20110820openhouse/index.html

増養殖研究所南勢庁舎一般公開
 ○日 時:平成23年9月3日(土)
 ○場 所:三重県度会郡南伊勢町
 詳しくはこちらから →  http://nria.fra.affrc.go.jp/event/index.html

◆東日本大震災関連情報について
 水研センターで行っている、東日本大震災関連の情報をホームページで公開しています。 その中で、水産庁の要請により調査、測定した水産物等の放射能物質調査結果も公表して います。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/tohokueq/index.html
水産物放射能物質調査結果はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/eq/result.html

◆大型クラゲ情報について
 大型クラゲの出現動向について、迅速に情報提供を行っていきます。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/


【今月の壁紙】
水研センターの研究対象種や、めったに見られない魚の赤ちゃんなどの壁紙カレンダーを、無料 で配布しています。
2011年8月の写真は、「クロマグロ」です。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/fun/index.html


【契約に関する情報】
水研センターの入札等に関する情報を、ホームページ上で公表しています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/keiyaku/


【編集後記】
 本日8月10日は、「道の日」です。

 1920年に日本で最初の道路整備計画となる「第一次道路改良計画」がスタートした日で、 また8月は「道路をまもる月間 (現在の道路ふれあい月間) 」としてPR活動が行われていた ことから、1986年に建設省 (現在の国土交通省) が制定しました。
 お盆時期ですので、車で帰省される方や旅行を計画される方が居られると思います。高 速道路にはサービスエリアやパーキングエリアなど休憩する場所がありますが、一般道に も「道の駅」が全国に970か所あるそうです。その土地ならではのサービスがありますの で、「道の駅」を巡りながら帰省 (旅行) するのも良いですね。 (担当:O)


【配信手続き】
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  ていただき、「2.差出人をセーフリストに追加」していただきますようお願いいたします。

配信解除、配信先変更等 →  http://www.fra.affrc.go.jp/mail/index.html
ご意見・ご感想等 → www@fra.affrc.go.jp