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        おさかな通信 (水研センターメールマガジン)
 
          第 9 号     平成17年6月8日                      
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 6月に入り、もうすぐ梅雨入りという話題がチラホラ聞こえる季節と
なりました。
 この季節、空模様を眺めながら傘を持っていくべきか、洗濯物を外へ
出してもいいか頭を悩ますところですね。
 また、ムシムシ暑い日があったかと思えば、春に戻ったかのような肌
寒い日もあり、寒暖の差も疲れた体には応えます。体調管理にも気をつ
けたいですね。
 
 
  
【目次】
 
 ◆シリーズ        新シリーズ「栽培漁業のさかなたち」が
              始まりました
 ◆調査船運航状況     今回は水研センター船4隻のご紹介です
 ◆イベント情報       研究所一般公開の季節となりました  
 ◆ローカル便り      各部・各研究所等より
 ◆プレスリリース報告   5月19日リリース   
 ◆編集後記        担当者のひとりごと
 ◆配信手続き       配信停止・配信先変更等
 
 
 
【シリーズ】
 
栽培漁業のさかなたち−1 「栽培漁業」って何だろう?
 
 今号より、「栽培漁業のさかなたち」と銘打って,栽培漁業で種苗
生産や放流が行われている魚介類について、シリーズでご紹介いたし
ます。
 
 第1回目の今回は、「栽培漁業」って何だろう?
 
 皆さんは、「栽培漁業」という言葉を聞いたことがありますか?昭
和50年代前半には小学5年生の社会科で習うようになったため、現
在35歳以下でまじめに授業を聞いていた方は聞き覚えがあると思い
ます。「栽培漁業」という言葉を知らなくても、子供達が海に魚を放
しているテレビ映像を見たことがある人もいるでしょう。
 
 「栽培漁業」というのは、簡単に言うと「魚介類の稚仔(子供のこ
とで、専門用語では"種苗"と言います)を人の手で育てて放流し、海
の魚を増やして獲るシステム」のことです。昭和30年代、高度経済
成長期に乱獲や環境の悪化で沿岸漁業の漁獲量が減ったため、瀬戸内
海で始められ、昭和40年代以降徐々に全国に展開されました。
 
「栽培漁業」には大きく分けて、
 1)魚介類を育成して成熟・産卵させる"親魚養成"
 2)水槽などで種苗を飼育し、放流用の種苗を生産する"種苗生産"
 3)種苗をさらに育成して自然界に放流する"種苗放流"
の3つの工程があります。
 水研センターの栽培漁業部門では、これらの工程について技術の開
発を行い、都道府県の栽培漁業センターなどへ技術の移転・普及を行
っています。
 
 現在では全国16カ所の水研センター栽培漁業センターと約60カ
所の都道府県等の栽培漁業センターが、約90種類の魚介類の種苗生
産を行い、うち80種類余りを放流しています。平成15年度の全国
の種苗生産数は約4千万尾、放流数は天然の種苗も含めて2億5千万
尾近くと膨大な数になっています。
 
 次回からは、「栽培漁業」の目から見た個々の魚介類についてご紹
介します。なお、「栽培漁業」について、もっと詳しく知りたい方は、
水研センター栽培漁業センターのホームページ
http://ncse.fra.affrc.go.jp)をご覧ください。
 
 
 
【調査船運航状況】
 
 ◆北光丸(北海道区水産研究所)は、6月14日から7月1日まで、
  北海道太平洋沿岸深海域において、着底トロール網を用いた漁獲調
  査を行い、イトヒキダラ、キチジ等深海性底魚類の分布・生態を明
  らかにするとともに、資源量を推定することなどを目的に調査航海
  を行います。
 
  北光丸の詳細 → http://hnf.fra.affrc.go.jp/youran/hokko.htm
 
 
 ◆探海丸(北海道区水産研究所)は、6月10日から30日まで、北
  海道道東及び三陸沖において、スルメイカ、アカイカ等の北上回遊
  群を対象にして、これら資源の漁場への加入以前の分布様式、回遊
  経路、成長に関する資料を収集し、資源評価および漁海況予測の精
  度向上などを目的に調査航海を行います。
 
  探海丸の詳細 → http://hnf.fra.affrc.go.jp/youran/tankai-w.html
 
 
 ◆蒼鷹丸(中央水産研究所)は、6月17日から7月4日まで、九州
  南東沖から遠州灘沖において、黒潮の実態把握調査を行うとともに、
  イワシ・アジ・サバ等の水産資源の卵・仔稚魚輸送や漁場形成など
  に影響を及ぼす黒潮前線域の流動構造を、音響測器による詳細な測
  定により明らかにすることなどを目的に調査航海を行います。
 
  蒼鷹丸の詳細 → http://nrifs.fra.affrc.go.jp/intro/sosiki/soyo.htm
 
 
 ◆俊鷹丸(遠洋水産研究所)は、6月16日から7月1日まで、本州
  太平洋沿岸海域において、曳航式VPR(*)により海表層の水温、塩
  分、プランクトン画像等のデータを収集し、プランクトンネットな
  ど既存の観測手法によるデータと比較することで、VPRによりプラン
  クトン分布を把握する手法を確立することなどを目的に調査航海を行
  います。
 
* VPR(Visual Plankton Recorder)とは、曳航体にプランクトン撮
 影用のCCDカメラと海水中の塩分濃度測定などのセンサーを取りつけ
 た観測機器です。
 
  俊鷹丸の詳細 → http://fsf.fra.affrc.go.jp/sosiki/sosiki.htm
 
 
 
【イベント情報】
 
 ◆第5回地域水産加工技術セミナー
 
   水産庁、兵庫県香美町との共催により、第5回地域水産加工技術セ
  ミナーを開催します。本セミナーは水研センター等が有する水産利用
  加工に関する研究成果を、全国各地域の水産加工業者等に普及すると
  ともに、現場のニーズを把握し水産加工に関する技術向上を図ること
  を目的としております。入場は無料ですので、お近くの方は是非この
  機会にお越しください。
 
  日 時  平成17年6月21日(火) 13:00〜17:30
  場 所  香美町香住区中央公民館(兵庫県美方郡香美町) 
    詳細はこちら → 
     http://nrifs.fra.affrc.go.jp/ws/20050621/
     
 
 
★平成17年度水研センター「一般公開」のご案内
 
  全国の水産研究所では、海の日(7/18)の前後、一般公開が開催
 されます。(8月以降開催される研究所は、次号以降でご案内いたしま
 す。)
  もちろん入場は無料です。日頃、足を踏み入れることのない世界に是
 非おいでいただき、あなたも1日おさかな博士になってみてはいかがで
 しょうか。
 
 
 ◆西海区水産研究所石垣支所一般公開
 
 日 時  平成17年7月16日(土) 10:00〜16:00
 場 所  西海区水産研究所石垣支所(沖縄県石垣市字桴海大田148-446)
 入場料  無料
 内 容  サンゴ礁の魚類・貝類・危険生物等の生体展示、浅瀬の生物
      を集めたタッチプール、海の生物に関するクイズ
 講演会  「サンゴ礁の魚」(午前と午後に1回ずつ)
 アクセスマップ  http://snf.fra.affrc.go.jp/cont01/f_access.html
 お問合せ 西海区水産研究所石垣支所 Tel.0980-88-2571 
  
  
 ◆遠洋水産研究所一般公開
 
 日 時  平成17年7月16日(土) 10:00〜16:00
 場 所  遠洋水産研究所 (静岡市清水区折戸5−7−1)、東海
      大学の隣です
 入場料  無料
 テーマ  「食べて、食べられ、また食べる、海の生態系」
 内 容  展示物(鯨ヒゲ板・骨格標本、南極氷、冷凍大型魚・大型イ
      カ)、研究紹介(パネル、観測機器)、タッチプール(三保
      の海の魚介類)、イカ墨習字、画廊(遠洋水研ゆかりの生物
      の細密画)
 講演会  「南極観測夏隊参加報告」、「生態系って何?」
 アクセスマップ  http://fsf.fra.affrc.go.jp/annnai.htm
 お問合せ  遠洋水産研究所企画連絡室 所公開準備委員会
       Tel: 0543-36-6013  メール: www-enyo@fra.affrc.go.jp
 
 
 ◆中央水産研究所横須賀庁舎一般公開
 日 時  平成17年7月23日(土) 10:00〜15:00
 場 所  中央水産研究所横須賀庁舎(横須賀市長井6-31-1) 
 電 話  TEL:046-856-2887 
       http://nrifs.fra.affrc.go.jp/yokosuka/default.html 
 入場料  無料
 テーマ  「魚の年齢、貝の歳」
 概 要  魚のウロコや貝ガラを観察して年齢を調べてみよう!
       荒崎の磯の生き物にふれあうことができます。
 アクセスマップ  http://nrifs.fra.affrc.go.jp/intro/access1.html#yokosuka
 昨年度の様子 http://nrifs.fra.affrc.go.jp/gyouji/20040731/
 
 
 ◆中央水産研究所高知庁舎一般公開
 日 時  平成17年7月18日(月:海の日) 10:00〜15:00
 場 所  中央水産研究所「高知庁舎」及び「こたか丸」(高知市桟橋通
      6−1−21)
 電 話  TEL:088-832-5146 
 アクセスマップ http://nrifs.fra.affrc.go.jp/intro/access1.html#kochi
 入場料  無料
 テーマ  「黒潮の海と生き物」
 概 要  ミクロの世界をのぞいて見よう!(顕微鏡によるプランクトンや
      稚魚の観察を行います。黒潮の流れや生き物について調べてみま
      しょう。
      調査船ってどんな仕事をするの?漁業調査船「こたか丸」の船内
      を公開します。
 昨年度の様子  http://nrifs.fra.affrc.go.jp/gyouji/20040719/
 その他  こたか丸の公開は雨天、強風時には中止となります。
      こたか丸の公開に来られる方は、船上等の足場が不安定なためサ
      ンダル履き等はご遠慮ください。
 
 
 ◆瀬戸内海区水産研究所一般公開
 
 開催日  平成17年7月23日(土) 
 場 所  瀬戸内海区水産研究所(広島県佐伯郡大野町丸石2-17-5)  
 お問合せ 電話 0829-55-3406  メールアドレスwww-feis@fra.affrc.go.jp
 なお、詳細は次号にてお知らせいたします。
  
 
 
【ローカル便り】
 
 ◆「水産工学研究所技報第27号」が刊行されました(水工研)
 
 このたび水産工学研究所技報第27号が刊行されました。論文形式で
「急勾配斜面に設置した遊水部付き消波工を有する堤体の機能性・耐波
安定性に関する研究」、「浮消波堤で観察された有用な動物」、「山口
県大島郡東和町逗子ヶ浜地先アマモ場の変遷(2001〜2003年)」、「養
殖ワカメの収穫および塩蔵加工作業調査」、「J-QUESTステレオTVカメラ
システムの立体計測精度の検証」、「エチゼンクラゲをベニズワイガニ
籠の餌料として用いたときの漁獲について」、「伊勢湾底びき網漁業で
使用されるトロール網に取り付けたカイトによる網高さの変化」、「SS
BL音響測位システムを用いた駆け廻し網曳綱の動態推定に関する予備試
験」の8件が掲載されております。
 
 専門的でちょっと難しい内容となっておりますが、興味がございまし
たらこちらまで
 
 → http://nrife.fra.affrc.go.jp/reprint/technical/report-top.html
 
 
 ◆サンゴの産卵・幼生放流実験を今年も実施(西海水研)
 
 西海区水産研究所石垣支所では、プロジェクト研究「有性生殖を利用
した造礁サンゴ群集の大規模修復・造成技術の開発」の中で、昨年に続
き、サンゴの室内産卵誘発実験(5/11)並びにそれによって得られたサ
ンゴ幼生の放流実験(5/21)を行いました。幼生は、支所の前面に広が
る浦底湾に設置した試験礁(テントで覆った礁と覆わない礁)へ放流さ
れ、今後、その着生状況や発育状況を調べていく予定です。
 これら実験の様子は、琉球新報や沖縄テレビのウェブサイトにも掲載
されました。
 
 
 ◆第7回インド−パシフィック魚類学会へ7名が参加(中央水研)
 
 平成17年5月16〜20日に台湾の台北市において、インド−パシ
フィック地域の魚類に関する学会が開催されました。
 本学会は4年毎に開催され、今回が7回目に当たります。
 分類や分布から資源、生態、生理、保全等まで、魚類に関するあらゆ
る分野の研究者が参加し、参加者数は世界45カ国から500名以上、
講演題数も470題を数えました。
 当センターからは7名の研究者が参加し、最近の調査研究の成果につ
いて講演するとともに、討議を行いました。
 詳細については、別途、中央水産研究所ホームページ等で紹介する予
定です。 
 
 
 
【プレスリリース報告】
 
 ◆ニュージーランドとのイカ資源に関する共同調査の結果について
  5月19日リリース
 
  平成16年11月10日付け第2号にてお知らせいたしましたニュ
 ージーランド200海里水域での共同調査が無事終了し、昨年度調査
 実績より好結果が得られました。
 
 詳細はこちら →
   http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr17/170519/ika1.htm
   
 
 
【編集後記】
 
 今日は6月8日。 「バイキングの日」だそうです。
 
 バイキングといっても、ホテルやレストランなどで賑わうバイキング
料理の日ではなく、北ヨーロッパ周辺の海賊のことで、今から約1200
年前の793年、バイキングの活動がはじめて記録に現れたそうです。
 剣や斧で武装したバイキングがイギリスの修道院を襲撃し、人々を驚
かしたといいます。
 
 ちなみにバイキング料理という言葉は日本だけで使われているようで、
デンマークを訪れた某シェフが、好きなものを皿に取って食べる現地の
スタイルに感銘を受け、帰国後ホテル内に「インペリアル・バイキング」
というレストランを開設し、以降このレストランの方式をバイキング料
理と呼ぶようになったそうです。
 
 海賊といえば、最近はマラッカ海峡で頻繁に出没し、今年3月には
「韋駄天」というタグボートが襲撃されたことが記憶に新しいところで
す。
 水研センターでも多くの調査船が海外で活動しており、航海の安全を
心から願うばかりです。
 
 
 
【配信手続き】
 
 配信停止、配信先変更等は下記URLにて手続き願います。
 また、ご意見・ご感想等も、どしどしお寄せください。
  
  配信解除、配信先変更等 
    → http://www.fra.affrc.go.jp/mail/index.html
 
  ご意見・ご感想等  → www@fra.affrc.go.jp
 
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  独立行政法人 水産総合研究センター
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