FRA:独立行政法人 水産総合研究センター
おさかな通信 第 90 号 (平成24年3月14日発行)

 読者の皆さま、 いかがお過ごしでしょうか。
 東日本大震災が発生してから 1年が過ぎました。 あらためて被災されました方々に、 心よりお見舞い申し上げるとともに、 水研センターが行っている研究開発が、 少しでも復興のお役に立つように取り組んでまいります。
 3月に入り、春らしい気候へ変わりつつあります。 先日ですが、 近所の公園では、 冬眠から目覚めたヒキガエル達が、 池に向かっていました。 気を付けて歩かないと踏んでしまいそうです。
 まだまだ、 寒暖の差が大きい日がありますので、 風邪などひかないよう体調管理には十分注意したいものです。


【目次】
◆ プレスリリース報告
・ (3/12) 日本海で漁獲される小型のサワラ (サゴシ) を有効利用した新たな加工食品を開発!
      〜 サワラ加工マニュアルの公開 〜
・ (3/2) バランスのとれた漁獲に関する論文を発表 〜 食料安全保障と生態系保全を両立するために 〜
・ (2/24) 世界初! 中国水域で大型クラゲの幼体を発見 〜 出現予測の高度化に向けて前進 〜
・ (2/24) 平成23年度第 2 回東北海区漁況予報
・ (2/23) マアナゴの産卵場所を発見! 〜 沖ノ鳥島南方の九州 − パラオ海嶺上に特定 〜
・ (2/10) マハタの養殖生産に朗報 〜 長年の懸案だったウイルス病ワクチンが製造販売へ 〜
◆ シリーズ
・ 食卓を彩るさかなたち
◆ 刊行物のお知らせ
・ 「おさかな瓦版」 を刊行
・ 「研究報告」 を刊行
・ 「東北水産研究レター」 を刊行
・ 「ななつの海から」 を刊行
・ 「西海 (せいかい)」 を刊行
・ 「増養殖研究レター」 を刊行
・ 「沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会ニュースレター」 を刊行
◆ 東日本大震災関連情報について
◆ 今月の壁紙
◆ 契約に関する情報
◆ 編集後記
・担当者のひとりごと
◆ 配信手続き
・配信停止・配信先変更等


【プレスリリース報告】
◆ 日本海で漁獲される小型のサワラ (サゴシ) を有効利用した新たな加工食品を開発! 〜 サワラ加工マニュアルの公開 〜
 水研センターは、 青森県から長崎県に至る日本海沿岸 12府県と協力して、 日本海沿岸で漁獲される小型のサワラ (サゴシ) を有効に利用した新たな加工食品の開発成果を広く活用していただくことを目的として、 「サワラ加工マニュアル」 を刊行しました。


◆ バランスのとれた漁獲に関する論文を発表 〜 食料安全保障と生態系保全を両立するために 〜
 水研センター職員も参画している漁業専門家グループ (Fisheries Expert Group) が執筆した論文 「Reconsidering Consequences of Selective Fisheries (選択的漁業の影響を考え直す)」 が、 米国Science誌電子版 (2012年3月3日) に掲載されました。


◆ 世界初! 中国水域で大型クラゲの幼体を発見 〜 出現予測の高度化に向けて前進 〜
 水研センターは、 中華人民共和国農業部漁業局および中国水産科学研究院の協力を得て、 2011年 5月から東シナ海から黄海にかけての中国の排他的経済水域内で大型クラゲの分布調査を実施しました。 その結果、 長江河口の外側の水域と江蘇省の沖合で、 傘の直径約 2ミリの大型クラゲの幼体 (エフィラ) 5個体を発見しました。


◆ 平成23年度第2回東北海区漁況予報
 今後 (3月〜4月) の見通しは、 親潮第 1分枝の張り出しは "平年並み" で、 近海の黒潮続流の北限位置は "やや北偏〜北偏" で推移すると予測されます。


◆ マアナゴの産卵場所を発見! 〜 沖ノ鳥島南方の九州−パラオ海嶺上に特定 〜
 水研センター、 東京大学大気海洋研究所および九州大学の共同研究チームは、 沖ノ鳥島から約380キロ南の海域で、 ふ化後 3〜4日と推定されるマアナゴのプレレプトセファルスを採集したことから、 沖ノ鳥島南方の九州からパラオ海嶺上の海域がマアナゴの産卵場所であると特定しました。


◆ マハタの養殖生産に朗報 〜 長年の懸案だったウイルス病ワクチンが製造販売へ 〜
 水研センター、 広島大学大学院、 三重県水産研究所、 愛媛県農林水産研究所水産研究センターおよび日生研株式会社は、 マハタの育成時に発生するウイルス病 (ウイルス性神経壊死症) に対するワクチンを共同で研究開発に取り組み、 このたび、 ワクチンの製造販売承認を得ることができました。



【シリーズ】
◆ 食卓を彩るさかなたち − 30  「ホッケ」

 私たち水研センターが調査・ 研究をしている主な魚介類を紹介していきます。 第30回は、 "干もの" や "揚げ物" などでおいしい 「ホッケ」 を紹介します。


 ホッケは 「カサゴ目アイナメ科」 に分類され、 茨城県および対馬海峡より北の本州沿岸から北海道周辺、 ユーラシア大陸東岸に分布しています。

 ホッケは、 海域によりますが北海道周辺では、 だいたい 9月から12月に水深の浅い岩場で産卵します。 産卵期の間に、 2,800 〜 4,500粒の卵を 2〜4回産みます。 オス親は、 ふ化するまで卵を守ります。

 ふ化後、 カイアシ類などのプランクトンを食べて成長します。 大きくなるにつれて水深200メートルあたりで生活を始め、 この頃には、 魚類や魚卵、 エビ類などさまざまな動物を食べるようになります。 そして、 成熟して産卵期が近づくと沿岸部へ移動してきます。

 ホッケの漁獲量は、 2008年で 169,807トン、 2009年で 119,325トン、 2010年で 84,200トン (概数) となっています。 近年だけをみると漁獲量が減っていますが、 10年から 20年周期で漁獲量は 10万トンを下回ったり、 20万トンを上回ったりしています。

 ホッケは、 焼き物、 煮付け、 フライなどでおいしくいただけます。 北海道以外ではなかなか鮮魚として入手することが少ないため、 開き干しを食べることが多いのでしょうか。 とあるテレビ番組では、 北海道ではフライで食べることが一般的と言っていました。

 北海道では、 成長にあわせて名前が変わる出世魚だそうです。 体長が 16センチまでを 「アオボッケ」、 細身な時期を 「ロウソクボッケ」、 沿岸域にきたものを 「春ボッケ」、 その後に沖合の岩礁に定着したものを 「根ボッケ」 と言うそうです。


詳しい情報は、以下のホームページをご覧下さい。
 水生生物情報データベース →  http://aquadb.fra.affrc.go.jp/~aquadb/
 わが国周辺の水産資源の現状を知るために →  http://abchan.fra.go.jp/


【刊行物のお知らせ】
◆ 「おさかな瓦版」 45号を刊行しました
 水研センターのニュースレター 「おさかな瓦版」 45号を刊行しました。 シリーズ 「日本海のさかなたち」 では、 「ブリ」 をとりあげています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/letter/no45.pdf

◆ 「研究報告」 第35号、 第36号を刊行しました
 水研センター 「研究報告」 第35号、 第36号を刊行しました。
 第35号では 2010年10月に開催した第39回UJNR水産増養殖専門部会のシンポジウムの発表要旨 (英文) を、 第36号では博士号論文 3編を掲載しています。

第35号はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/bull/bull35/index.html
第36号はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/bull/bull36/index.html
その他の刊行物はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/bull-index.html

◆ 「東北水産研究レター」 第23号を刊行しました
 東北区水産研究所は、 研究活動やその成果、 あるいはトピックスをわかりやすくお知らせすることを目的として、 「東北水産研究レター」 を発行しています。
 今号では、 「仙台湾のヒラメ稚魚成育場は維持されているか?」 と 「照洋丸による常磐三陸沖漁場震災影響調査」 を掲載しています。

詳しくはこちらから →  http://tnfri.fra.affrc.go.jp/pub/letter/23/23.pdf

◆ 「ななつの海から」 第2号を刊行しました
 国際水産資源研究所は、 研究活動やその成果、 あるいはトピックスをわかりやすくお知らせすることを目的として、 「ななつの海から」 を発行しています。
 今号では、 「特集1 : ミナミマグロ資源を巡る最近の動き」 や 「特集2 : 調査船調査における最近の動き」 などを掲載しています。

詳しくはこちらから →  http://fsf.fra.affrc.go.jp/nanatsunoumi/nanaumi2.pdf

◆ 「西海 (せいかい)」 第11号を刊行しました
 西海区水産研究所は、 研究活動やその成果、 あるいはトピックスをわかりやすくお知らせすることを目的として、 「西海 (せいかい)」 を発行しています。
 今号では、 「魚類養殖の次世代スターの育成に奮闘中!! 〜 スジアラを真の "アカジン" にするために 〜」 や 「石垣島北部における 2010〜2011 年のオニヒトデ大量発生について」 などを掲載しています。


◆ 「増養殖研究レター」 第2号を刊行しました
 増養殖研究所は、 研究活動やその成果、 あるいはトピックスをわかりやすくお知らせすることを目的として、 「増養殖研究レター」 を発行しています。
 今号では、 「病気に強いヒラメをつくる」 や 「海外からの伝染病を防ぐために」 などを掲載しています。

詳しくはこちらから →  http://nria.fra.affrc.go.jp/hakko/letter/z2.pdf

◆ 「沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会ニュースレター」 4号を刊行しました
 沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会の活動の一環としてニュースレターを定期的に発行し、 地域の取り組み事例などをわかりやすく紹介しています。
 今号には、 「京都府でのズワイガニ資源管理の取組みU − 混獲を防止するための操業禁止区域の設定 −」 や 「大分県臼杵地区タチウオ曳縄漁業のビジネスモデル構築」 などを掲載しています。



【東日本大震災関連情報について】
 水研センターで行っている、 東日本大震災関連の調査 ・ 研究などの情報をホームページで公開しています。 その中で、 水産庁の要請により調査、 測定した水産物等の放射能物質調査結果等も公表しています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/tohokueq/index.html
水産物放射能物質調査結果はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/eq/result.html
放射能影響調査等の測定結果はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/eq/effects.html


【今月の壁紙】
水研センターの研究対象種や、 めったに見られない魚の赤ちゃんなどの壁紙カレンダーを、 無料で配布しています。
2012年 3月, 4月の写真は、 「ベニザケ」 です。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/fun/index.html


【契約に関する情報】
水研センターの入札等に関する情報を、 ホームページ上で公表しています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/keiyaku/


【編集後記】
 本日 3月14日は、 「円周率の日」 です。

 3月14日を、 多くの国で 「3-14」 と表記されます。 これが、 円周率の表記 「3.14159〜」 の上 3桁と一致することから 「円周率の日」 だそうです。
 円周率近似値の日と呼ばれる日もあるようで、 「7月22日 (アルキメデスが求めた近似値 22/7 に因んで)」 や 「11月10日または 9日 (新年から314日目)」 などいろいろあるようです。
 究極の円周率の日として 「1592年 3月14日 6時53分58秒 (アメリカ式で記述する 3/14/1592 6:53:58 が円周率12桁に一致)」 と 「3141年 5月 9日 2時 6分53秒 (日本的な日付表記が円周率10桁に一致)」 があるそうです。 どちらも私が生きている時代ではないですね。  (担当:O)


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配信解除、配信先変更等 →  http://www.fra.affrc.go.jp/mail/index.html
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