FRA:独立行政法人 水産総合研究センター
おさかな通信 第 93 号 (平成24年 6月13日発行)

 読者の皆さま、 いかがお過ごしでしょうか。
 6月に入り、 東北の南部まで梅雨入りした模様で、 ジメジメといやな天候が続いていますね。 世間では、 2014年に開催されるサッカーのブラジルワールドカップの最終予選など、 海外のスポーツも含めて話題がたくさんあります。 この 1ヵ月は夜中の観戦などで寝不足になられる方もおられるかもしれませんが、 十分体調管理に注意しましょう。


【目次】
◆ プレスリリース報告
・ (6/ 4) シカメとマガキを迅速簡便に生きたまま判別する手法を開発!!
・ (5/28) 環境負荷ゼロを実現し、 コスト削減にも繋がる閉鎖循環式ワムシ連続培養システムを
      開発しました!!
・ (5/28) 平成24年度日本海マアジ長期漁況予報
◆ シリーズ
・ 食卓を彩るさかなたち
◆ 刊行物のお知らせ
・ 「沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会ニュースレター」 を刊行
◆ お知らせ
・ 沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会第 2 回研究大会を開催
・ 太平洋クロマグロ仔稚魚分布調査の実施について
・ 東日本大震災関連情報について
◆ 今月の壁紙
◆ 契約に関する情報
◆ 編集後記
・担当者のひとりごと
◆ 配信手続き
・配信停止・配信先変更等


【プレスリリース報告】
◆ シカメとマガキを迅速簡便に生きたまま判別する手法を開発!!
 水研センターは、 これまで8時間かかっていたシカメとマガキの判別検査を、 微量の貝柱の筋肉を遺伝学的手法による分析で、 1時間半以内に検査できる技術を開発しました。 さらに、 排泄されたフンを分析して判別する手法も成功しました。


◆ 環境負荷ゼロを実現し、コスト削減にも繋がる閉鎖循環式ワムシ連続培養システムを開発しました!!
 水研センター日本海区水産研究所は、 ワムシの培養過程で発生する排水を再利用するための装置を組み込んだ、 ワムシ培養システムを開発しました。
 このシステムにより、 培養を開始する時に入れた海水だけで、 排水を全く出すことなく30日間のワムシ培養に成功しました。


◆ 平成24年度日本海マアジ長期漁況予報
 今後 (5月〜 9月) の見通しは、 日本海西部、 中北部ともに前年並みと予測されます。

詳しくはこちらから →  http://abchan.fra.go.jp/gk24/20120528.pdf


【シリーズ】
◆ 食卓を彩るさかなたち − 33  「キハダ」

 私たち水研センターが調査・ 研究をしている主な魚介類を紹介していきます。 第33回は、 "寿司ネタ" や "刺し身" などでおいしい 「キハダ」 を紹介します。


 キハダは 「スズキ目サバ科」 に分類され、 北緯40度と南緯40度の間の世界中の水域に分布しています。 亜熱帯から熱帯の海を大きな群れをつくって泳ぎ回っていて、 群れの中にはメバチの幼魚やカツオも一緒にいます。

 キハダは、 直径 1ミリぐらいで200〜350万粒の卵を、 北緯20度と南緯20度の間で水温が24〜25度以上の水域で、 夜 (22時〜 3時) に産みます。

 1〜 2日でふ化したキハダの赤ちゃんは、 2〜 3日で自力で泳げるようになって小さなプランクトンを食べて成長します。

 自力で泳げるようになったキハダの稚魚は、 エサを求めて回遊するようになります。 流れ藻や流木などの影に隠れるようにして移動します。 さらに成長すると単独の群れをつくるようになり、 イルカの群れについて回遊するようになります。

 キハダの成長は速くて、 1歳で50センチ、 2歳で100センチ、 3歳で130センチの大きさになります。

 日本でのキハダの漁獲量は、 2009年は64,412トン、 2010年は86,117トン、 2011年は67,300トンとなっています。 世界の漁獲量をみると、 1970年代始めまでは100,000トン以下で安定していましたが、 韓国や台湾、 フィリピンやインドネシアなどが漁獲を増やして、 2006年から2010年で平均461,000トンの漁獲量になっています。

 キハダは、 寿司ネタや刺し身などでもおいしくいただけます。 また、 熱帯の水域を回遊しているために脂があまりのらないことから、 缶詰などの加工品にも多く使われています。 大型になると多少の脂ののりが良くなりますが、 日本で生で食べられているマグロの中では少ない方になります。 キハダとクロマグロ、 ミナミマグロ、 メバチ、 ビンナガと 5種類の赤身を食べ比べて、 違いを感じたいものですね。


詳しい情報は、以下のホームページをご覧下さい。
 水生生物情報データベース →  http://aquadb.fra.affrc.go.jp/~aquadb/
 国際漁業資源の持続的利用と適切な保存・管理のために →  http://kokushi.job.affrc.go.jp/
 FRANEWS No.8 「マグロ」  →  http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/pr.html#fnews


【刊行物のお知らせ】
◆ 「沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会ニュースレター」 8号を刊行しました
 沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会の活動の一環としてニュースレターを定期的に発行し、 地域の取り組み事例などをわかりやすく紹介しています。
 今号には、 「佐賀県有明海におけるノリ養殖協業化の取り組み」 や 「小伊津アマダイの共同出荷について」 などを掲載しています。



【お知らせ】
◆ 沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会第2回研究大会を開催
 7月10日に、 沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会は、 「みんなで考える魅力ある漁業 〜小型底びき網漁業を例に〜」 をテーマに第 2 回研究大会 (シンポジウム) を開催します。
 入場は無料ですが、 事前の登録をお願いします。

○ 日 時 : 平成24年 7月10日 (火) 13:00 〜 17:30
○ 場 所 : クイーンズフォーラム会議室 (横浜市西区みなとみらい)

詳しくはこちらから →  http://jamarc.fra.affrc.go.jp/enganbiz-sympo2012/index.htm

◆ 太平洋クロマグロ仔稚魚分布調査の実施について
 水研センターは、 水産庁、 独立行政法人水産大学校、 石川県、 鳥取県、 島根県、 山口県、 鹿児島県および沖縄県と共同で、 太平洋クロマグロの産卵場の推定や初期生態を解明するための基礎データの更なる蓄積を目的として、 南西諸島および日本海において仔稚魚の採集と水温や海流などの海洋観測を実施しています。

詳しくはこちらから →  http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/120511.html

◆ 東日本大震災関連情報について
 水研センターで行っている、 東日本大震災関連の調査 ・ 研究などの情報をホームページで公開しています。 その中で、 水産庁の要請により調査、 測定した水産物等の放射能物質調査結果等も公表しています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/tohokueq/index.html
水産物放射能物質調査結果はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/eq/result.html
放射能影響調査等の測定結果はこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/eq/effects.html


【今月の壁紙】
水研センターの研究対象種や、 めったに見られない魚の赤ちゃんなどの壁紙カレンダーを、 無料で配布しています。
2012年 6月, 7月の写真は、 「スジアラ (250ミリ)」 です。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/fun/index.html


【契約に関する情報】
水研センターの入札等に関する情報を、 ホームページ上で公表しています。

詳しくはこちらから →  http://www.fra.affrc.go.jp/keiyaku/


【編集後記】
 本日 6月13日は、 「はやぶさの日」 です。

 先月号からの 「小惑星探査機 (はやぶさ)」 つながりになるとは思いませんでしたが、 2003年 5月 9日に打ち上げられた 「はやぶさ」 が、 2010年 6月13日に60億キロの旅を終えて地球に帰ってきたことを記念して、 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の施設が所在する6つの自治体で構成する 「銀河連邦」 が制定しました。
 この記念日には 「あきらめない心。 努力する心。」 を全国に伝えたいという意味もあるんだそうです。 水研センターも、 記念日に制定してもらえるような偉業を成し遂げたいものです。  (担当:O)


【配信手続き】
配信停止、配信先変更等は下記URLにて手続き願います。
また、ご意見・ご感想等も、どしどしお寄せください。

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  ていただき、「2.差出人をセーフリストに追加」していただきますようお願いいたします。

配信解除、配信先変更等 →  http://www.fra.affrc.go.jp/mail/index.html
ご意見・ご感想等 → www@fra.affrc.go.jp