プレスリリース
平成16年9月30日
独立行政法人水産総合研究センター
独立行政法人水産総合研究センター
マハタ種苗の安定生産に成功
マハタ(学名:Epinephelus septemfasciatus)は,全長150㎝以上に達する大型の魚で,南日本,西太平洋,インド洋に分布しています。近年,漁獲量の減少にともない栽培漁業の対象種として,また養殖用として要望が強く,種苗生産技術の確立が望まれています。このため,独立行政法人水産総合研究センター上浦栽培漁業センター(大分県上浦町)では,平成15年度から本種の種苗生産技術の開発に取り組んでいます。
マハタは,初期飼育が大変難しく,ふ化後10日目までの生残率が0~十数%と非常に低く,さらに仔稚魚のウイルス病(ウイルス性神経壊死症)による大量死亡が発生しやすいため,安定した生産が困難でした。そこで,上浦栽培漁業センターでは,①通気方法により強制的にふ化仔魚を浮上させる,②飼育水温を26℃に高める,③換水量を低くし水質環境の変動を抑制する,④感度の良いウイルス診断方法を開発する,という4つの技術を開発することで,平成15年度は5.2万尾(生残率26%),本年度も12.1万尾(生残率18%)の稚魚を生産し,2年連続で種苗の量産に成功しました。
稚魚の量産技術の開発により,今後の放流試験および養殖用種苗の安定的な確保にめどが立ったとともに,現在,そのほとんどが海外からの輸入に頼っている養殖用種苗によって持ち込まれる病原体の侵入防止にも役立つと考えています。
・説明
・写真・図
本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画室 広報課 広報官 飯田 遙 TEL:045-227-2624
上浦栽培漁業センター 担当:照屋和久 TEL:0972-32-2125
独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画室 広報課 広報官 飯田 遙 TEL:045-227-2624
上浦栽培漁業センター 担当:照屋和久 TEL:0972-32-2125