プレスリリース

平成16年12月8日
独立行政法人水産総合研究センター
シジミ種判別技術研修会を開催します


 近年、シジミ類の国内漁獲量の減少に伴い、外国からのシジミ類の輸入が急増していますが、食の安全・安心の観点から国内の産地県や漁協等からシジミの種判別技術開発を要望する声が高まってきています。
 そこで、独立行政法人水産総合研究センターではシジミ種判別技術開発のためのプロジェクト研究を実施し、日本産シジミ類と外国産シジミ類のDNAによる判別技術の開発を進めて、さらに生産・流通現場においても簡単に利用できるよう判別技術の簡便化をめざしてきました。
 このたび、国内産と外国産のシジミを高精度で判別できる技術開発の目途がついたため、水産試験場等の研究者を対象に、下記のとおりシジミ種判別技術研修会を開催することとしました。


  名称:シジミ種判別技術研修会
  日時:平成16年12月16日9時~17日12時
  場所:独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所玉城庁舎
  内容:DNAを用いたシジミ種判別技術習得のため、講義および実習を実施する。


本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
本部 総合企画部 広報課 広報官 飯田 遙 TEL:045-227-2624
養殖研究所 企画連絡科長 小西光一 TEL:0599-66-1832
  生産技術部主任研究官 小林正裕 TEL:0599-66-1830

資料

〔要旨〕
 近年、シジミ類の国内漁獲量の減少に伴い、外国からのシジミ類の輸入が急増しています。平成14年には国内漁獲量が17,779トン、輸入量が19,213トンと国内漁獲量よりも輸入量が多くなっています。これら輸入された外国産シジミ類は、日本産シジミ類と形が極めてよく似ているため、形で判別することは困難です。そのため、外国産シジミを国内産シジミと偽って販売するなど虚偽の原産地表示が行われ、食の安心・安全を脅かす問題となっており、国内のシジミ産地県や漁協等からシジミの種判別技術開発への要望が高まってきています。
 これまでのシジミ類の判別方法は、殻や軟体部(殻内部の可食部分)の形や色を見ることによって行われてきました。しかしながら、従来の方法は熟練を必要とし、また熟練者でも区別でいない場合があるなど精度の点でも問題がありました。
 そこで、独立行政法人水産総合研究センターではシジミ種判別技術開発のためのプロジェクト研究を実施し、三重大学と共同で日本産シジミ類と外国産シジミ類の DNA による判別技術の開発を進めてきました。さらに、この技術を都道府県水産試験場や消費技術センター等の生産・流通現場に直接関係のある機関でも簡単に利用できるよう判別技術の簡便化をめざしてきました。
 その結果、国内産と外国産のシジミをDNAを用いて高精度で判別できる技術開発の目途がついたため、これまでの研究成果を生産・流通現場で活用していただくことを目的とし、水産試験場等の研究者を対象に、シジミ種判別技術研修会を開催することとしました。


〔参考資料〕
1.シジミの種類:この度判別が可能となったのは
   国内産
    ヤマトシジミ(Corbicula japonica) 全国の汽水域に生息、最も漁獲量が多い
    セタシジミ (Corbicula sandai)  琵琶湖固有のシジミ
    マシジミ  (Corbicula leana)   全国の淡水域に生息
   外国産
    朝鮮半島産シジミ(Corbicula fluminalis)  朝鮮半島中部から北部の汽水域に生息
    中国太湖産シジミ(Corbicula largillierti)  中国太湖に生息


2.シジミの国内漁獲量と輸入量の推移

   国内漁獲量:漁業・養殖業生産統計年報(農林水産省統計情報部発行)より
   輸入量:水産貿易統計(水産庁加工流通課発行)より