プレスリリース
水 産 庁
独立行政法人水産総合研究センター
(9月29日現在)
関係都道府県、漁業団体等の協力により、平成17年9月21日(水)から29日までに寄せられた大型クラゲの出現状況に関する情報を以下のとおり取りまとめたので、お知らせします。
1.分布範囲(別紙参照)
大型クラゲは、北海道(日本海側は積丹半島付近、太平洋側は襟裳岬付近)や岩手県釜石沖などでも出現が報告されており、日本海から太平洋北部及び瀬戸内海を含む瀬戸内海中西部の広い範囲で出現が確認されています。
2.来遊量
日本海中西部の定置網では、数百個体以上入網したとの報告が多数寄せられています。特に但馬から越前にかけては、定置網に千個体以上入網しており、中には3千個体入網したとの報告も寄せられています。日本海北部及び太平洋北部(青森県、岩手県)でも、数百個体が定置網に入網しています。大きさは、日本海西部では傘の直径で50cm前後、日本海及び太平洋の北部では1m前後のクラゲが多く確認されています。
3.漁業被害
大型クラゲの大量入網などにより、正常な操業に支障が出ています。具体的には、漁撈作業の遅延、漁獲物の鮮度低下といった被害報告が多く寄せられています。また、底びき網では、入網したクラゲを排出するため、やむなく魚の入った漁網の口を開放し網の中味を全て海中に戻した結果、「漁獲ゼロ」となった事例も出ています。
4.昨年度以前との比較
昨年度は瀬戸内海を含む太平洋西部及び北海道沿岸域での出現報告は寄せられていませんでしたが、本年度は既に入網が確認されています。
なお、大型クラゲの出現状況に係る最新情報については、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所のホームページ【http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/】でご覧いただけます。
水産庁
増殖推進部 研究指導課 企画調整班 坂本幸彦、藤原由実 TEL 03-3502-8111(内線7314、7315) 直通:03-3502-0358
独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画部 皆川 惠 TEL:045-227-2624
日本海区水産研究所 日本海海洋環境部 飯泉 仁 TEL:025-228-0587