プレスリリース

平成17年10月6日
水  産  庁
独立行政法人水産総合研究センター
大型クラゲ出現状況等集計速報について
(10月6日現在)


 関係都道府県、漁業団体等の協力により、平成17年9月28日(水)から10月5日までに寄せられた大型クラゲの出現状況に関する情報を以下のとおり取りまとめたので、お知らせします。

1.分布範囲(別紙参照
  大型クラゲは、北海道(日本海側は積丹半島付近、太平洋側は襟裳岬付近)や岩手県陸前高田などでも出現が報告されており、日本海から太平洋北部及び瀬戸内海を含む太平洋中西部の広い範囲で出現が確認されています。

2.来遊量
  長崎県対馬から福井県にかけての日本海中西部、並びに日本海の北部から津軽海峡を越えて青森県、岩手県に至る本州北部の定置網では、1回の網揚げで数百個体以上入網していたとの報告が多数寄せられています。特に兵庫県の但馬沖から福井県の越前沖にかけては、1回の網揚げで千個体以上が入網しており、また、青森県の三沢沖でも多い時には1回の網揚げで千個体以上が入網していたとの報告が寄せられています。入網していた大型クラゲの大きさは、長崎県対馬から日本海西部にかけては傘の直径で50cm前後、日本海北部及び本州の太平洋北部では1m前後のクラゲが数多く確認されています。

3.漁業被害
  大型クラゲの大量入網などにより、漁撈作業の遅延、漁獲物の鮮度低下といった被害報告が多く寄せられています。また、小型底びき網では、大量入網が原因で正常な操業が不可能なため、他の漁業に切り替える事例も出ています。

4.その他
  独立行政法人水産総合研究センターが大型クラゲの洋上駆除実証試験調査を実施中であり、中間報告がプレスリリースされました。【http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr17/171006/kurage1.htm】

 なお、大型クラゲの出現状況に係る最新情報については、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所のホームページ【http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/】でご覧いただけます。



本件照会先:
水産庁
増殖推進部 研究指導課 企画調整班 坂本幸彦、藤原由実 TEL 03-3502-8111(内線7314、7315) 直通:03-3502-0358

独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画部 皆川 惠 TEL:045-227-2624
日本海区水産研究所 日本海海洋環境部 飯泉 仁 TEL:025-228-0587