プレスリリース
水 産 庁
独立行政法人水産総合研究センター
(10月13日現在)
関係都道府県、漁業団体等の協力により、平成17年10月5日(水)から12日までに寄せられた大型クラゲの出現状況に関する情報を以下のとおり取りまとめたので、お知らせします。
1.分布範囲(別紙参照)
大型クラゲは、北海道(日本海側は石狩市沖、太平洋側は襟裳岬付近)や宮城県亘理町沖などでも出現が報告されており、日本海から太平洋北部及び瀬戸内海、四国沖、紀伊半島、東海地方、関東地方の広い範囲で出現が確認されています。
2.来遊量
日本海の広い範囲及び太平洋側の北海道、青森県、岩手県の定置網では、1回の網揚げで数百個体以上入網しているとの報告が多数寄せられています。特に山口県から石川県並びに青森県の太平洋側の定置網では、1回の網揚げで千個体以上が入網しており、最多の事例では5千から7千個体入網したとの報告も寄せられています。底びき網や定置網で入網していた大型クラゲの大きさは、傘径で小さいものは20cm、大きいものは1m以上と様々なサイズのクラゲが確認されています。
3.漁業被害
大型クラゲの大量入網などにより、漁撈作業の遅延、漁獲物の鮮度低下といった被害報告が多く寄せられています。また、定置網では、入網した大型クラゲの排出作業に時間がかかり、漁獲した魚を出荷できないとの報告も寄せられています。
4.昨年度以前との比較
昨年度は、大型クラゲは宮城県沖での出現は確認されていませんでしたが、今年度は小型底びき網に入網したとの報告が寄せられています。また、香川県でも1個体ではあるものの出現したとの報告が寄せられています。今年度の大型クラゲについては、長崎県対馬沖で最初に出現が確認されたのは、昨年度以前の過去3年間と比べ約1ヵ月早い7月初旬でしたが、宮城県への到達時期は、大量来遊が確認された平成15年度とほぼ同時期となっています。
なお、大型クラゲの出現状況に係る最新情報については、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所のホームページ【http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/】でご覧いただけます。
水産庁
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総合企画部 皆川 惠 TEL:045-227-2624
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