プレスリリース
水 産 庁
独立行政法人水産総合研究センター
(12月8日現在)
関係都道府県、漁業団体等の協力により、平成17年11月26日から12月7日までに寄せられた大型クラゲの出現状況に関する情報を以下のとおり取りまとめたので、お知らせします。
1.分布範囲(別紙参照)
大型クラゲは、長崎県五島沖から北海道の日本海及び太平洋側の三陸沖を中心として出現が確認されています。鹿児島県から茨城県までの太平洋側では今回、和歌山県、千葉県、茨城県で出現が確認されています。また、北海道オホーツク海では出現がみられなくなっています。
2.来遊量(別紙2参照)
定置網への入網数は8月上旬には、長崎県をはじめ日本海西部に集中していましたが、9月上旬には次第に北上し、10月上旬から11月中旬には、津軽海峡を渡って北海道南部及び岩手県にまで入網するようになっています。
12月8日現在、島根県から青森県、北海道南部や岩手県の定置網では、海域により異なるものの、1回の網揚げで数百から数千個体以上が入網しているとの報告が寄せられています。最多の事例では、1万個体以上が入網したとの報告が島根県から寄せられています。一方、一部に大量出現があるものの、長崎県から山口県にかけての地域では出現量は次第に少なくなっています。底びき網や定置網で入網している大型クラゲのサイズは、傘径で20cmから1m以上と様々なサイズのものが混じっています。また、斃死個体も多く入網するようになってきています。
3.漁業被害
大型クラゲの大量入網などにより、漁撈作業の遅延、漁獲物の鮮度低下といった被害報告が多く寄せられており、福井県の漁場では操業を休止している事例もあります。また、大型クラゲの大量入網が原因で山形県の底曳網やごち網など漁具が破損したとの報告も寄せられています。
なお、大型クラゲの出現状況に係る最新情報については、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所のホームページ【http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/】でご覧いただけます。
水産庁
増殖推進部 研究指導課 企画調整班 坂本幸彦、太田洋昌 TEL 03-3502-8111(内線7314、7315) 直通:03-3502-0358
独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画部 皆川 惠 TEL:045-227-2624
日本海区水産研究所 日本海海洋環境部 飯泉 仁 TEL:025-228-0587