プレスリリース

平成17年12月22日
水  産  庁
独立行政法人水産総合研究センター
大型クラゲ出現状況等集計速報について
(12月22日現在)


 関係都道府県、漁業団体等の協力により、平成17年12月10日から12月21日までに寄せられた大型クラゲの出現状況に関する情報を以下のとおり取りまとめたので、お知らせします。

1.分布範囲(別紙1参照
  大型クラゲは、山口県萩市沖から北海道の日本海及び太平洋側の三陸沖を中心として出現が確認されています。また、太平洋側の鹿児島県から宮城県までの出現情報はありませんでした。

2.来遊量(別紙2参照
  定置網への入網は9月上旬には、長崎県から福井県を中心としていますが、その後北上し、10月上旬には津軽海峡を渡って北海道南部及び岩手県にまで入網するようになっており、11月上旬から12月上旬においても同様の状況が続いています。
  12月22日現在、島根県から青森県、北海道南部や岩手県の定置網では、海域により異なるものの、依然として1回の網揚げで数百から数千個体以上が入網しているとの報告が寄せられています。最多の事例では、1万個体以上が入網したとの報告が島根県、青森県から寄せられています。一方、長崎県から山口県にかけての地域では、山口県の一部に大量出現があるものの、長崎県では出現がみられなくなっています。底びき網や定置網で入網している大型クラゲのサイズは、傘径で20cmから1m以上と様々なサイズのものが混じっています。また、へい死個体も多く入網するようになってきています。

3.漁業被害
  大型クラゲの大量入網などにより、漁労作業の遅延、漁獲物の鮮度低下といった被害報告が多く寄せられており、京都府の漁場では操業を休止している事例もあります。また、大型クラゲの大量入網が原因で山形県の底曳網や新潟県の大型定置網など漁具が破損したとの報告も寄せられています。

  なお、大型クラゲの出現状況に係る最新情報については、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所のホームページ【http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/】でご覧いただけます。



本件照会先:
水産庁
増殖推進部 研究指導課 企画調整班 坂本幸彦、太田洋昌 TEL 03-3502-8111(内線7314、7315) 直通:03-3502-0358

独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画部 皆川 惠 TEL:045-227-2624
日本海区水産研究所 日本海海洋環境部 飯泉 仁 TEL:025-228-0587