プレスリリース

平成18年12月7日
独立行政法人水産総合研究センター
色落ちしにくいノリを簡単に判別できる遺伝子を発見


 独立行政法人水産総合研究センターでは、窒素不足によるノリの色落ちを、短時間かつ簡便に判別可能とする遺伝子群を発見しました。 これは、窒素が欠乏した状態になってから24時間後という短い時間で変動する遺伝子群をマイクロアレイ技術により確認したもので、培養実験による品種間の色落ちの違いとも一致しました。

 これまで、ノリの色落ちのしにくさを比較するには、1週間以上の培養実験を必要としましたが、今回開発した技術を用いることにより1日で確認が可能となり、色落ちしにくいノリの品種の選抜や育種の研究の進展が期待されます。 さらにこの技術は、養殖場での色落ちの早期予測へも応用できる可能性があり、早期収穫など色落ち被害の軽減対策に繋がることも期待されます。

 この研究成果は、平成12年度漁期の有明海での、窒素不足による養殖ノリの色落ち不作問題を契機に開始された水産庁委託「先端技術を活用した有明ノリ養殖業強化対策研究委託事業」において、福岡県水産海洋技術センター有明海研究所、佐賀県有明水産振興センター、三重大学と連携のもと得られたものです。


  (参考資料

本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
経営企画部 広報室 スポークスマン 本間広巳 TEL:045-227-2624
中央水産研究所 業務推進部長 入江隆彦 TEL:045-788-7615
 水産遺伝子解析センター長 國本正彦 TEL:045-788-7615
 主任研究員 小林正裕 TEL:045-788-7615