プレスリリース
平成20年7月16日
独立行政法人水産総合研究センター
独立行政法人水産総合研究センター
南方系海藻の藻場が九州で拡大
独立行政法人水産総合研究センターは、九州各県の水産試験研究機関などとの共同で南方系ホンダワラ類の九州周辺における分布状況やその影響評価を進めています。
調査の結果、これまで分布が九州南岸(主に鹿児島県)に限られていた南方系ホンダワラ類の藻場が西岸(長崎県)や東岸(宮崎県)でも普通に見られるようになり、1960~1970年代と比較して分布が拡大、西岸域では北上していることも明らかとなりました。 また、長崎市周辺には、多年生種により年中大型海藻が茂っていた“四季藻場”が少なくなり、代わって、南方系ホンダワラ類が優占し、晩冬から初夏の数ヶ月間以外は磯焼けになる“春藻場”が多くなっていることも明らかとなってきました。 藻場は海のゆりかごと呼ばれ、多種多様な生物を育む役割を果たしていることが知られていますが、その構成種が変わることや、磯焼け状態が長くなることは、ゆりかごとしての機能に様々な影響を及ぼす可能性があります。
当センターでは、今後も、南方系ホンダワラ類の藻場がさらに拡大するのかどうか、在来種の藻場と比較してアワビなどの磯根資源を育む機能はどの程度なのか、周辺環境や水産生物への影響はどの程度あるのかどうかなど、様々な視点に立った調査研究を関係機関と連携を強化して進めます。
なお、本研究は農林水産省の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業(現:新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業)」等により、平成19年度から3年間の計画で実施しているものです。
(参考資料)
本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
経営企画部 広報室 スポークスマン 本間広巳 TEL:045-227-2624
西海区水産研究所 業務推進部長 時村宗春 TEL:095-860-1625
海区水産業研究部長 皆川 惠 TEL:095-860-1628
沿岸資源研究室長 吉村 拓 TEL:095-860-1630
独立行政法人 水産総合研究センター
経営企画部 広報室 スポークスマン 本間広巳 TEL:045-227-2624
西海区水産研究所 業務推進部長 時村宗春 TEL:095-860-1625
海区水産業研究部長 皆川 惠 TEL:095-860-1628
沿岸資源研究室長 吉村 拓 TEL:095-860-1630