210325|プレスリリース|水産総合研究センター

プレスリリース

平成21年3月25日
独立行政法人水産総合研究センター
放流したトラフグの自然繁殖を初めて確認!

 独立行政法人水産総合研究センターは、放流したトラフグが周防灘の山口県沿岸で自然繁殖していることをDNA分析によって初めて明らかにしました。

 全国的に減少しているトラフグ資源を増やすため、各地で種苗放流が実施されています。その結果、近年では漁獲物に占める放流魚(標識魚)の割合が数十パーセントに達する例もあり、高い放流効果が現れていますが、これらの放流魚が子孫を残しているかどうかは不明でした。そこで、山口県水産研究センター及び独立行政法人水産大学校との共同研究でDNA分析を行い、血縁関係の強さ(近縁度)に基づく親子鑑定を行った結果、山口県沿岸で採集したトラフグ天然稚魚37個体のうち6個体(約16%)が放流魚の子孫であることを明らかにしました。

 標識を付けて放流魚を識別する方法では、1世代の放流効果しか追跡できませんが、この方法であれば2世代にわたる効果の把握が可能になり、効率的・計画的な資源管理手法の構築に貢献できます。

 すでに様々な魚種について遺伝的多様性に配慮した放流技術の開発が進められていますが、実際に放流魚の自然繁殖が確認されたことから、今後は遺伝的影響への配慮が一層求められ、これに対応した研究開発が重要になると考えています。

 なお、本研究に関連する詳しい内容は、東京海洋大学(品川キャンパス)で開催される平成21年度日本水産学会春季大会で発表される予定です(3月28日(土)、第6会場、講演番号620)。


参考資料



本件照会先:
独立行政法人水産総合研究センター
経営企画部 広報室 スポークスマン 本間広巳 TEL:045-227-2624
瀬戸内海区水産研究所 資源管理研究室 研究員 片町太輔 TEL:0829-55-3593