プレスリリース
(独)水産総合研究センター
水 産 庁
(独)水産総合研究センターと水産庁は、平成21年5月18日から、北西太平洋において、ニホンウナギの産卵生態調査を実施します。
1.調査の目的と内容
近年、重要水産資源であるニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の減少が著しく、養殖への供給が不安定となっており、人工種苗によるシラスウナギの供給が望まれています。
このことから、基礎的知見となるニホンウナギの生態の解明が必要ですが、親ウナギの回遊や産卵生態等については、ほとんど明らかになっていません。
昨年度の開洋丸の調査において、産卵海域と想定されるマリアナ諸島西方の太平洋で、世界で初めて4個体の成熟ニホンウナギの捕獲に成功するとともに、ふ化後数日のウナギ仔魚26個体の採取にも成功しました。これにより、貴重なデータが得られまし たが、ウナギの種苗生産を進める上で、最適な産卵条件や仔魚の餌を明らかにするために、さらに多くのサンプリングによるデータの蓄積が必要です。
このため、水産庁と(独)水産総合研究センターは、開洋丸および北光丸により、昨年と同海域で、大型の中層トロール網を用いたウナギ産卵親魚の捕獲調査、プランクトンネットを用いたウナギの卵と仔魚及び餌生物の採集調査等を行います。
2.調査船
水産庁漁業調査船 開洋丸(2,630トン)
(独)水産総合研究センター漁業調査船 北光丸(902トン)
3.調査海域
太平洋(マリアナ諸島西方海域)
4.調査期間
開洋丸:平成21年5月18日(有明埠頭10:00 出港)~7月1日(晴海埠頭入港)
北光丸:平成21年6月10日(釧路港出港)~6月29日(釧路港入港)
5.その他の機関との連携
同時期・同海域において東京大学海洋研究所が学術研究船白鳳丸((独)海洋研究開発機構所属3,991トン)を、(独)水産大学校が練習船天鷹丸(716トン)を用いてニホンウナギの産卵稚仔調査等を予定していることから、連絡・連携を密にして効率的な調査を実施します。
添付資料
・調査の概要
独立行政法人水産総合研究センター
経営企画部 広報室 広報企画係長 佐野春美 TEL:045-227-2624
研究推進部 チーフ研究開発コーディネーター 川崎 清 TEL:045-227-2710
水産庁
増殖推進部漁場資源課 国際資源班 田原、古賀 TEL:03-6744-2380