プレスリリース
平成21年7月15日
(独)水産総合研究センター
水 産 庁
全国漁業協同組合連合会
(社)漁業情報サービスセンター
(独)水産総合研究センター
水 産 庁
全国漁業協同組合連合会
(社)漁業情報サービスセンター
大型クラゲ関連情報について(平成21年度 第4報)
7 月14 日に九州北方海域で大型クラゲが確認されました。長崎県対馬沿岸域では、7 月10 日から大型クラゲによる漁業被害を軽減するため駆除を実施しておりますが、これに加えて7 月16 日より、対馬近海海域で底びき網漁船による沖合洋上駆除を開始することとなりました。また、独立行政法人水産総合研究センターにおいて、今後の大型クラゲの移動を予測しましたので、併せてお知らせします。
- 1.九州北方海域における大型クラゲの出現 7 月14 日に(独)水産総合研究センターの採集調査により九州北方海域(北緯34 度13 分、東経130 度37 分付近)で約400 個体の大型クラゲが採取されました。本年度に対馬周辺以外の我が国周辺水域で大型クラゲが確認されたのは今回が初めてとなります。
- 2.大型クラゲ沖合洋上駆除の実施について 沖合洋上駆除事業は (社)全国底曳網漁業連合会所属の底びき網漁船が、先端部にクラゲカッター(格子状のワイヤーを張った駆除漁具)を取り付けた漁網を大型クラゲ濃密群の存在する海域で曳網し、クラゲを破砕し、これにより、各地での大型クラゲの出現を未然に減らし漁業被害の軽減を図ります。
- 3.大型クラゲの移動予測について (独)水産総合研究センターは、これまでに得られた情報を基に、海流予測モデル*を用いて大型クラゲの移動予測を行いました。その結果は次の通りです。
- ・現在対馬周辺水域に出現している大型クラゲの移動予測 6 月下旬に大型クラゲが対馬海峡西水道に出現しましたが、その後も引き続き対馬近傍海域に流入してきています。 今後、同海峡西水道から日本海に流入した大型クラゲの大部分は、韓国東岸を北上した後、沖合域を中心に分布を東方に拡げると予測されています。 この場合、その分布の先端の一部は7 月下旬頃に隠岐諸島周辺に達するものと予測されています。
- ・現在東シナ海に出現している大型クラゲの移動予測 東シナ海東部から済州島周辺海域に大型クラゲが広範にわたって出現していることが確認されています。 モデルによる予測の結果、これらの大型クラゲ群が、7 月中下旬には対馬海峡東水道へも流入し、同海峡東水道に面した九州沿岸域にも出現してくることが予測されています。 さらに、その後、海況によっては五島列島西岸及び九州西岸に出現する可能性も示唆されています。
- 4.その他
- ・大型クラゲのこれまでの調査結果等の情報 (独)水産総合研究センターのホームページ
- ・大型クラゲの出現・駆除に関する情報 (社)漁業情報サービスセンターのホームページ
* 日本海(対馬海峡以東)の大型クラゲ出現予測は(独)水産総合研究センターが九州大学と共同開発した海況予測モデル(JADE)を、また、東シナ海の大型クラゲ出現予測は、(独)水産総合研究センターが(独)海洋研究開発機構と共同開発した海況予測モデル(FRA-JCOPE)を用いて行っています。
<添付資料>
・
本件照会先:
(大型クラゲ対策全般)
水産庁
増殖推進部 漁場資源課 資源技術専門官 高瀬 TEL:03-3502-8111
(駆除事業に関すること)
全国漁業協同組合連合会 燃油高騰等対策室 青柳 TEL:03-3294-9615
(出現状況、予測に 関すること)
独立行政法人 水産総合研究センター
研究推進部 チーフ研究開発コーディネーター 川崎 TEL:045-227-2710
(情報提供に関すること)
社団法人漁業情報サービスセンター 業務一課長 齋藤 TEL:03-5547-6888
(大型クラゲ対策全般)
水産庁
増殖推進部 漁場資源課 資源技術専門官 高瀬 TEL:03-3502-8111
(駆除事業に関すること)
全国漁業協同組合連合会 燃油高騰等対策室 青柳 TEL:03-3294-9615
(出現状況、予測に 関すること)
独立行政法人 水産総合研究センター
研究推進部 チーフ研究開発コーディネーター 川崎 TEL:045-227-2710
(情報提供に関すること)
社団法人漁業情報サービスセンター 業務一課長 齋藤 TEL:03-5547-6888