プレスリリース

平成22年8月31日
(独)水産総合研究センター
完全養殖のウナギ仔魚がシラスウナギに成長しました
~人工ウナギ種苗の量産化に向けて前進~

 ポイント
 ・完全養殖のウナギ仔魚のうち、最初の一尾がシラスウナギに成長
 ・仔魚がシラスウナギまで成長する期間も3週間早まり、量産化に向け一歩前進

1.独立行政法人水産総合研究センターは、今年3月に実験室生まれの親ウナギからふ化仔魚(しぎょ)を得て「ウナギの完全養殖」を達成しましたが、その後、この仔魚たちが順調に成育し、8月5日に最初の一尾が無事、シラスウナギに成長しました。現在も、続々とシラスウナギに成長しています。

2.これまでの飼育試験では、仔魚がシラスウナギに成長するまでの最短記録はふ化後153日でしたが、今回の一尾はこれより約3週間早く131日でシラスウナギになりました。飼育期間の短縮によって生残率の向上が期待されるため、今回の成果によって、人工ウナギ種苗の量産化に一歩近づいたと言えます。

3.今後は、飼育試験を継続してシラスウナギまでの生残率を調査するとともに、これらを親とした量産技術の開発に取り組んでゆきます。


*この成果は、農林水産技術会議委託プロジェクト研究「ウナギの種苗生産技術の開発」、水産庁委託費等により実施され得られたものです。


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本件照会先:
独立行政法人水産総合研究センター
経営企画部 広報室 広報企画係長 佐野春美 TEL:045-227-2624
志布志栽培漁業センター 場長 薄 浩則 TEL:099-472-0730
志布志栽培漁業センター 技術開発員 増田賢嗣 TEL:099-472-0730
養殖研究所 業務推進部長 伊藤文成 TEL:0599-66-1831