プレスリリース
独立行政法人水産総合研究センター
~来春の放流をめざして!~
東日本大震災により岩手県、宮城県のサケふ化場(施設)のほとんどが被災しましたが、今秋から始まるふ化放流事業までに復旧を図らなければ、4 年後のサケの来遊に重大な支障が生じることになるため、早急な復旧が極めて重要となっています。独立行政法人水産総合研究センターでは、被災直後から両県の要請を受けて現地に立ち入り被災の状況を調査していますが、これらの調査によって、施設復旧のために最も重要なふ化用水の揚水量や水質などの井戸能力を早急に把握する必要があることが明らかとなりました。サケのふ化放流には、水温や水質が安定した井戸水の確保が最重要となるからです。この井戸能力調査は専門業者が調査しますが、調査方法や調査項目の選定を行うためには、ふ化放流事業に関する専門的な技術と知識が不可欠です。
このため独立行政法人水産総合研究センターは、両県の要請を受けて井戸能力パイロット調査を以下のとおり実施することとしました。事前に県と協議して決定した2ケ所程度のふ化場でパイロット調査を行なっておけば、両県が今後行う調査も同様の手法で実施することができ、それらの調査結果が両県のサケふ化放流事業計画案の作成や施設復旧に寄与するものと考えております。
(1)調査予定日と実施ふ化場
○ 下安家ふ化場(岩手県野田村)6 月20 日午後~6 月23 日午前
○ 気仙ふ化場(岩手県陸前高田市)6 月27 日午後~6 月30 日午前
○ 本吉ふ化場(宮城県気仙沼市)7 月1 日午前~7 月3 日午後
○ 南三陸町ふ化場(宮城県南三陸町)7 月4 日午後~7 月7 日午前
注:調査の実施状況等により調査予定日が変更される可能性があります。
(2)調査内容
3日間連続運転によるふ化用水量、水位の変動等の観測と水質分析等
独立行政法人水産総合研究センター 水産業復興・再生のための調査研究開発推進本部
北海道区水産研究所 業務支援課 石黒 武彦 TEL:011-822-2161
東北区水産研究所 業務推進課 安達宏泰 TEL:022-365-9924
経営企画部 広報室 濱田桂一 TEL:045-227-2622