プレスリリース

平成24年6月4日
独立行政法人水産総合研究センター
シカメとマガキを迅速簡便に生きたまま判別する手法を開発!!
・ピンセットでひとつまみ分の微量の貝柱から、1時間半以内でシカメの判別ができるようになりました。
・糞を分析すれば、貝にダメージを与えることなく判別可能

シカメ(通称 シカメガキ)は、国外で「クマモトオイスター」ブランドとして流通し、小粒で甘みが強く、オイスターバーなどでの定番商材となっています。現在も有明海や八代海の干潟域にマガキなどと共に生息しています。この中で、シカメとマガキは形態的に類似しているため、両者をきちんと判別するためには、遺伝子による判別が必要です。しかし、従来の遺伝学的な判別手法では、煩雑で時間やコストがかかるため、より簡便かつ迅速な手法の開発が水産関係者の間で求められていました。

そこで、水産総合研究センターでは、これまで8時間かかっていたシカメの判別検査を、特殊な装置や知識も必要とせずに、微量の貝柱の筋肉を遺伝学的手法により分析するだけで、1時間半以内で行う技術を開発しました。さらに、排泄された糞を分析試料とする「非破壊」による判別にも成功したことにより、養殖のための種ガキの採取や調査、シカメだけを選抜した人工種苗の生産技術の開発や食品表示などに役立ちます。

別紙

本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター  有瀧真人 TEL:095-860-1620
経営企画部 広報室  角埜 彰  TEL:045-227-2624