プレスリリース

平成27年4月23日
国立研究開発法人水産総合研究センター
定置網を壊す日本海の急潮の発生予測情報をインターネットで配信
~リアルタイム急潮予測システムの運用を開始~
  • ・日本海沿岸域の定置網に被害をもたらす急潮発生を数日前に予測できるシステムを完成
  • ・インターネットで発生予測情報を入手し予防策を講じることで漁業被害を削減

日本沿岸では、「急潮(きゅうちょう)」と呼ばれる突発的な強い潮の流れが発生することがあります。日本海沿岸域では2004 年の台風15 号に伴う急潮により180 ヶ所以上の定置網が破壊され、甚大な被害が発生しました。2005 年、2011 年にも多くの被害が発生しており、定置網漁業者の経営基盤が大きな打撃を受けています。急潮は台風や低気圧の強い風以外にも様々な要因があることが近年知られるようになり、海域ごとに発生要因や規模などを分析する必要があります。

水産総合研究センター日本海区水産研究所、九州大学応用力学研究所、福井県水産試験場、福井県立大学、新潟県水産海洋研究所、石川県水産総合センター、京都府農林水産技術センター海洋センター、鳥取県水産試験場、鳥取県漁業協同組合の9 機関は、2012 年から3 年間、農林水産技術会議の農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業「日本海沿岸域におけるリアルタイム急潮予測システムの開発」により研究を進め、急潮の発生を精度良く予測する手法を開発し、インターネットで漁業者を含めた一般に広くその情報予測状況を配信するようにしました。

これにより、天気予報を見るのと同じように、漁業者やマリンレジャー愛好家が、いつ、どこで、どの程度の急潮が発生するのかを簡単に知ることができるようになり、漁業被害の軽減や海上安全の確保が期待されます。

※ WEB サイトのURL は http://kyucho.dc.affrc.go.jp/


別紙参考資料

本件照会先:
国立研究開発法人 水産総合研究センター
研究推進部 研究開発コーディネーター 渡邊 達郎 TEL:045-227-2677
日本海区水産研究所 資源環境部 海洋動態グループ 井桁 庸介 TEL:025-228-0616
日本海区水産研究所 資源環境部 部長 加藤 修 TEL:025-228-0587
日本海区水産研究所 業務推進部 業務推進課 江連 睦子 TEL:025-228-0469