プレスリリース

平成27年7月 16日
国立研究開発法人水産総合研究センター
八代海の赤潮発生と気象との関係を明らかにしました
  •  八代海でのシャットネラ赤潮の発生には、冬季から春季の気温と梅雨入り時期が関係していることを見出しました。
  •  赤潮発生年は、2 月から4 月の平均気温(アメダス八代)が高いか、九州南部の梅雨入りが遅い傾向があり、ほとんどの大規模発生は両方の条件が重なる年に起こっていました。

シャットネラは夏季に我が国沿岸海域でしばしば赤潮を形成し、魚介類をへい死させる有害なプランクトンです。九州西部の八代海では2009 年と2010 年に連続して大規模なシャットネラ赤潮が発生し、養殖業などに2 年間で80 億円を超える漁業被害をもたらしました。

どのような気象条件の年にシャットネラ赤潮が発生するのか明らかにするため、八代海で初めてシャットネラ赤潮が発生した1988 年から2012 年までの25 年間のシャットネラ赤潮発生状況と、1 月から6 月までの気象データを解析し、赤潮発生に関わる気象因子を抽出しました。これにより、赤潮の発生時期と2 月から4 月の平均気温(アメダス八代)や九州南部の梅雨入り日との相関関係を見出し、これら2 つの気象因子には赤潮の発生年・非発生年で顕著な違いがあることを明らかにしました。すなわち、赤潮発生年は、2 月から4 月の平均気温が高いか、梅雨入りが遅い傾向があり、ほとんどの大規模発生は両方の条件が重なる年に起こっていました。

漁業被害軽減には、シャットネラ赤潮の発生を少しでも早く予測することが重要です。本成果は、基礎的な知見ですが、データの入手が簡単な気象条件と赤潮発生の関係を明らかにした点に意義があります。今後、海洋環境と合わせて解析することで、八代海におけるシャットネラ赤潮の発生機構の解明と予測技術の開発に繋げていきたいと考えています。


別紙参考資料

本件照会先:
国立研究開発法人 水産総合研究センター
瀬戸内海区水産研究所 環境保全研究センター 鬼塚 剛 TEL:0829-55-3694
瀬戸内海区水産研究所 環境保全研究センター長 桑原隆治 TEL:0829-55-3764
瀬戸内海区水産研究所 業務推進課長 吉田勝俊 TEL:0829-55-3406