食のブランド・ニッポン2009を開催しました

 平成21年11月17日にホテル日航東京において、農林水産省所管の農業、林業、水産業に係る研究機関の最新の研究成果を広く知ってもらう取り組みの一環として、研究開発した新しい国産食材を紹介する「食のブランド・ニッポン2009」を、小売業者、食品産業事業者、料理関係者を対象に開催しました。
 第1部では、わが国の味覚研究の第一人者である京都大学大学院教授の伏木亨先生に「世界に誇れる日本の食と食嗜好」をテーマにご講演いただくとともに、各研究機関が開発した新食材について、研究者から紹介しました。水産総合研究センターは、「地球環境に優しいエコ・メバチ」をタイトルに開発調査センター浮魚類開発調査グループ上原崇敬によるセミナーを実施しました。
 一般的に、遠洋まぐろ延縄漁での保冷温度は-50℃以下の超低温保冷が品質管理の常識とされていましたが、-40~45℃の保冷でも肉質の鮮度、赤み、ドリップ量は超低温保冷品と品質に差が見られないこと、また、保冷温度を上げることにより年間で約8%の省エネが可能なこと、さらにCO2排出削減にもつながる「地球環境に優しく、品質も変わらないエコ・メバチ」をアピールしました。

 第2部では、セミナーで紹介した冷凍温度の履歴を明らかにしたメバチや幻の高級魚といわれており、種苗生産・放流の技術開発に取り組んでいるマツカワ(カレイの一種)、最近日本海での漁獲が増加しているサワラ、資源増大に取り組んでいる本ハマグリやシジミ、そしてなんといっても秋には欠かせないサンマといったこれから広く使われることが期待される6種類の食材と研究成果をパネル展示で紹介しました。特に体重6kg級の貴重なカレイであるマツカワのはく製は、来場者の目を引きました。

 また、それぞれの食材の特長を活かした料理の試食会が行われ、当センターの食材を使った料理はどれも好評でした。食品業界関係者が食材開発研究者や調理を担当したシェフらに直接話を聞くことが出来るとあって、食材情報や研究開発について積極的な意見交換が行われ大盛況でした。
 最後に当センター中前理事長から「日本の農林水産業は厳しい状況ではあるが、食に係わる関係者の意見に謙虚に耳を傾けながら研究開発に取り組んでいきたい」との挨拶で閉会となりました。

エコ・メバチのにぎり寿司

しじみのぬた

上原崇敬によるセミナー

鮮度を活かした刺身・寿司が人気

当センター研究者による食材説明

挨拶をする中前理事長

ハマグリのフローレンス風グラタン

当センターの食材展示

サワラのプロヴァンス風

マツカワの刺身と寿司

サンマのグリル