大型クラゲ情報

令和4年10月7日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国内フェリー調査結果等)について-第2報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 東シナ海における調査船による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和4年7月25日~31日
  結果 東シナ海西部の8地点での出現量(平均密度)0個体/100m2
 昨年同時期の結果(0.018個体/100m2)より少ない。

(2) 対馬海峡東水道における国内フェリー(博多-対馬航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和4年8月2日~3日
  結果 対馬海峡東水道で23個体(傘径30~60cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)0.00058個体/100m2
 昨年同時期の結果(0.00018個/100m2)より多い。
2) 実施期間 令和4年8月17日~18日
  結果 対馬海峡東水道で4個体(傘径50~80cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)0.00010個体/100m2
 昨年同時期の結果(東水道で0.00071個体/100m2)より少ない。
3) 実施期間 令和4年8月29日~30日
  結果 対馬海峡東水道では目撃されなかった。。
 昨年同時期の結果(東水道で0.00023個体/100m2)より少ない。
4) 実施期間 令和4年9月11日~12日
 結果 対馬海峡東水道で4個体(傘径30~40cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)0.00010個体/100m2
 昨年同時期の結果(東水道で0.00003個体/100m2)より多い。

(3) 隠岐海峡における国内フェリー(七類-西郷航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和4年8月2日
  結果 隠岐海峡では目撃されなかった。
 昨年同時期の結果(隠岐海峡で0.00209個体/100m2)より少ない。
2) 実施期間 令和4年8月18日
  結果 隠岐海峡では目撃されなかった。
 昨年同時期の結果(隠岐海峡で0.0237個体/100m2)より少ない。
3) 実施期間 令和4年9月4日
  結果 隠岐海峡では目撃されなかった。
 昨年同時期の結果(隠岐海峡で0.00762個体/100m2)より少ない。

(4) 日本海北東海域における国内フェリー(舞鶴-小樽航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 令和4年9月16日~17日
  結果 往復で計8個体(傘径50~100cm)を目撃した。
 日本海北東海域の観測範囲(日中期間)における出現量(平均密度)0.00007個体/100m2より少ない。
※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学・東京海洋大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。

(5) 日本沿岸水域における出現の確認※2

  • 令和4年7月12日に長崎県対馬市厳原町豆酘定置網で出現を確認した(10個体、傘径60cm):対馬の定置網で今年初めての出現。
  • 令和4年8月1日に島根県出雲市大社定置網で出現を確認した(1個体、傘径不明):本州の定置網で今年初めての出現。
  • 令和4年8月4日に長崎県対馬市峰町佐賀定置網で多数の出現を確認した(500個体、傘径60~100cm):今年初めての100個体以上の出現。
  • 令和4年8月5日に島根県隠岐の島町五箇定置網で出現を確認した(2個体、傘径40cm):隠岐の島対馬の定置網で今年初めての出現。
  • 令和4年9月16日に秋田県男鹿市戸賀定置網で出現を確認した(2個体、傘径50cm):能登半島以北の定置網で今年初めての出現。
    • ※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日
      平成30年 6月12日
      令和元年 6月13日
      令和2年 6月16日
      令和3年 6月15日
      令和4年 7月12日

2.今後の調査計画等

 現在、新型コロナウイルス感染予防対策の一環で東シナ海・黄海及び対馬海峡における国際フェリーが運行されておらず、目視調査が実施できないため、当該海域の分布情報が例年と比べ大きく不足しています。その代替として、対馬海峡東水道(博多~対馬間)、隠岐海峡(七類~西郷)、及び日本海北東海域(舞鶴~小樽)における国内フェリー目視調査を実施しています。
 東シナ海の7月の調査船調査では、大型クラゲは目視確認されませんでした。対馬海峡の東水道(博多~対馬間)の目視調査では、7月下旬から8月上旬にかけて数十個体の大型クラゲが確認されましたが、8月中旬以降はほとんど確認されない状況が続いています。一方、韓国沿岸の出現状況は、近年では遅め・少なめの傾向で推移していましたが、8月下旬をピークに急激に終息に向かっています。以上のことから、8月の中下旬以降、日本海への大型クラゲの流入量は大きく減少していると考えられます。
 日本沿岸においては、対馬では8月上中旬に100個体を超える出現が確認されましたが、隠岐諸島、本州沿岸では少ない状況が続いています。特に、若狭湾から能登半島及び佐渡周辺においては今のところ出現が確認されておらず、この海域に大型クラゲはほとんど分布していないと考えられます。一方、9月中旬以降に日本海東北域で少数の出現が確認されており、これらは韓国沿岸から対馬暖流第3分枝~極前線沿いに北上し、日本沿岸に到達した個体だと考えられます。今後、数は多くないと考えられますが、津軽海峡、北海道沿岸、太平洋東北海域に順次出現するものと予測され、引き続き日本周辺海域における大型クラゲの出現情報を収集し※3、情報提供※4を行ってまいります。

※3.主な大型クラゲ出現状況調査の実施予定(10月上旬~10月下旬)
(国内フェリーによる目視調査)
令和4年10月 上旬 博多−対馬間の国内フェリーによる目視調査
令和4年10月 上旬 舞鶴-小樽間の国内フェリーによる目視調査
令和4年10月 下旬 舞鶴-小樽間の国内フェリーによる目視調査

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:https://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
大型クラゲ関連情報         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

本件照会先:
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
水産資源研究所 企画調整部門 亀田・瀬藤 TEL 045-788-7970/7676
水産資源研究所 水産資源研究センター 海洋環境部 渡邊 TEL 025-228-0587