プレスリリース

平成22年 3月23日
(独)水産総合研究センター
クロマグロ飼育初期の生残率向上のカギをつかんだ!
-日本水産学会で発表-

 独立行政法人水産総合研究センターは、クロマグロの養殖用種苗を天然資源だけに頼らないで供給できるように「人工種苗」の生産技術開発を進めています。
 クロマグロの人工種苗生産過程で課題となっている飼育初期の生残率向上が進展した成果を、3月26日(金)~30日(火)に日本大学生物資源科学部本館で開催される平成22年度日本水産学会春季大会で発表する予定ですのでお知らせします。


  1.  1.「クロマグロ実用技術:24時間照明がクロマグロ仔魚の生残、成長、および摂餌に与える影響-量産規模での実証試験」
       講演番号258
       3月29日(月)9:12~ 第2会場

       

     クロマグロの種苗生産現場では、飼育初期の夜間に仔魚が水槽の底に沈んで大量死してしまう現象が起こり、安定した高い生残率を得ることが困難でした。量産規模での試験で、今回24時間一定の明るさ(2000ルックス)で飼育したところ、ふ化してから10日目の生残率を約10倍向上させることができました。


  2.  2.「クロマグロ実用事業:小型水槽飼育におけるクロマグロ仔魚の初期生残の向上」
       ポスター発表Ⅰ 番号P041
       3月27日(土)掲示10:00~16:00、討論12:00~13:00 第11会場

       

     クロマグロ仔魚の小型水槽(0.5~1.0キロリットル)飼育条件について、水温25℃で夜間の通気量を増大させて飼育すると有意に生残率が向上することなどが明らかになりました。


※同大会においては、下記日程でシンポジウム「クロマグロ養殖業-技術開発と事業展開・展望-」も開催されますのでご参加下さい。
3月30日(火)9:00~17:30 第4講義室(10号館2F)


本件照会先:
独立行政法人水産総合研究センター
経営企画部 広報室 広報企画係長 佐野春美 TEL:045-227-2624