プレスリリース

平成22年7月2日
(独)水産総合研究センター
水  産  庁
ウナギの産卵場生態調査の実施について

 水産庁は、平成22年7月5日から漁業調査船「照洋丸」及び「開洋丸」を北西太平洋に派遣し、ウナギ(ニホンウナギ)の産卵場生態調査を実施します。

1.調査の目的と内容

   近年、重要水産資源であるウナギの稚魚(シラスウナギ)の減少が著しく、養殖への供給が不安定となっており、人工種苗によるシラスウナギの供給が望まれています。

 本年、(独)水産総合研究センターは世界で初めてウナギの完全養殖に成功しましたが、人工種苗の安定供給にはまだ多くの課題が残されています。これらを解決するためには、未だ多くの謎が残されているウナギの産卵生態について、さらなる解明が必要です。

 昨年度及び一昨年度の開洋丸等の調査において、産卵海域と想定されるマリアナ諸島西方の太平洋で、成熟した親ウナギや、ふ化後間もないのウナギ仔魚の捕獲に成功しました。これにより、ウナギの成熟や仔魚の餌に関して貴重なデータが得られましたが、ウナギの研究を進める上で、さらに多くのサンプリングによるデータの蓄積が必要となっています。

 このため、水産庁は(独)水産総合研究センターの協力のもと、開洋丸および照洋丸により、昨年と同海域で、大型の中層トロール網を用いたウナギ産卵親魚の捕獲調査、プランクトンネットを用いたウナギの卵と仔魚及び餌生物の採集調査等を行います。


2.調査船

  水産庁漁業調査船 照洋丸(2,214 トン)及び 開洋丸(2,630 トン)


3.調査海域

  北西太平洋(主にマリアナ諸島西方海域)


4.調査期間

  i.照洋丸:平成22 年7 月 5 日(長崎港出港)~ 8 月23 日(東京港入港)

  ii.開洋丸:平成22 年7 月28 日(東京港出港)~ 9 月22 日(東京港入港)


本内容は水産庁ホームページでもご覧頂けます。



本件照会先:
水産庁
増殖推進部 漁場資源課 国際資源班 田原、香川
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ダイヤルイン:03-6744-2380
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