プレスリリース

平成26年 2月12日
独立行政法人水産総合研究センター
大型水槽によるニホンウナギ仔魚の飼育が可能になりました!
  • 新たに開発した大型水槽で、人工的に生産したニホンウナギふ化仔魚から200日齢の仔魚(レプトセファルス幼生、約900尾)を育て、さらにシラスウナギに変態するまで育てることに成功しました。これにより、ウナギ人工種苗の大量生産、完全養殖ウナギの安定生産への道が見えてきました。

水産総合研究センター(FRA)では、ニホンウナギ仔魚を個別に視認しながら手作業で飼育管理を行う必要をなくした、1000Lの大型水槽を用いる新たな飼育方法を開発しました。

平成25年6月に当センター増養殖研究所志布志庁舎で得た約2万8千尾のウナギふ化仔魚を同所南伊豆庁舎に搬入して飼育を開始し、同年12月25日時点で200日齢となる約900尾のウナギ仔魚(レプトセファルス幼生)を飼育し、さらにシラスウナギまで育てることに成功しました。

この方式の開発により、さらなる飼育水槽の大型化と作業の省力化に展望が開け、シラスウナギの大量生産に向けて大きく前進することが期待されます。また、今回開発された手法により水槽の材質の選択の幅が広がることなどから種苗生産の効率化が図れるものと期待されます。

本成果は、農林水産技術会議委託プロジェクト研究「水産業再生プロジェクト」のうち「天然資源に依存しない持続的な養殖生産技術の開発―シラスウナギの安定生産技術の開発」により得られたものです。なお、本成果は「ウナギ仔魚飼育方法及び装置」として特許出願しました(特願2013-263898)。


別紙参考資料

水産総合研究センターウナギ統合プロジェクトチームのページ

本件照会先:
独立行政法人 水産総合研究センター
増養殖研究所 資源生産部 桑田 博 TEL:0558-65-1185
増養殖研究所 資源生産部 沿岸資源グループ 増田 賢嗣 TEL:0558-65-1185
研究推進部研究 開発コーディネーター 栗田 潤 TEL: 045-227-2716
経営企画部 広報室長 杉崎 宏哉 TEL:045-227-2621